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2023.05.24

 

新型コロナウイルスや、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受けて、建築費や土地の価格が高騰する中、比較的低価格で購入できる建売住宅の人気が高まっています。

 

しかし、価格の低さを重視するあまり、それ以外の重要なポイントを見過ごして購入してしまうと、ほとんどの人が後悔することになるでしょう。

この記事では、建売住宅購入における失敗事例を紹介しながら、後悔しない建売住宅購入のポイントを解説します。

 

【この記事でわかること】

建売住宅で後悔した失敗事例6選 建売住宅を購入する際に後悔しないためのポイント6選 建売住宅のメリット マイホームを検討する際のポイント

 

建売住宅で後悔した失敗事例6選

 

 

ここでは、建売住宅を購入して後悔した失敗事例を6つ紹介します。

紹介したい失敗事例は以下の通りです。

 

思ったよりも部屋が狭かった 日当たりが悪かった 設備が使いづらかった 周辺環境や立地が悪かった 施工の質が悪く不具合や欠陥が見つかった 内装・外装のグレードが低かった

 

それぞれ見ていきましょう。

 

思ったより部屋が狭かった

 

思ったより部屋が狭かったという失敗をしてしまう事例が多くあります。

 

この失敗をする理由は、未完成の建売住宅の場合、実物を見ないで図面情報だけで契約する場合がほとんどであるためです。

建築の専門家でもない限り、部屋の大きさは間取り図に表示されている部屋の畳数から読み取るしかありません。

 

畳のサイズには京間・中京間・江戸間・団地間の4サイズがあります。

そのため、それまで住んでいた家と購入した建売住宅の畳サイズが異なっていると、部屋の広さに違和感を覚えます。

 

各サイズでの6畳間の広さを見ておきましょう。

 

サイズ

1畳の広さ

6畳の広さ

京間(関西・中国・四国)

1.81㎡(1.91m×0.955m)

10.94㎡(2.865m×3.82m)

中京間(愛知・岐阜・三重)

1.66㎡(1.82m×0.91m)

9.93㎡(2.73m×3.64m)

江戸間(関東)

1.55㎡(1.76m×0.88m)

9.29㎡(2.64m×3.52m)

団地間(公団やアパート)

1.45㎡(1.70m×0.85m)

8.67㎡(2.55m×3.40m)

 

この表からわかるように、京間と団地間では同じ6畳でも2.27㎡(10.94㎡−8.67㎡)も違いがあります。

 

ちなみに、賃貸の場合「1畳=1.62㎡以上」と表示規定されています。

その規定に則ると江戸間、団地間サイズにおいては、実際は6畳に満たないことがわかるでしょう。

 

こうしたことから、実際に建売住宅を購入して完成物件を内見したとき、思いのほか狭いと感じるおそれがあります。

図面に表示されている畳数だけではなく、縦×横の寸法をしっかりと確認しましょう。

 

日当たりが悪かった

 

完成した建売住宅を内覧する時間帯は日中の10〜15時あたりであることが多いために、日当たりが悪いことに気がつかず失敗してしまうことがあります。

この時間帯は1日のうちで最も日照条件の良い時間帯であるため、洗濯物を干したい午前中や在宅率の高い夕方の状況を正確に把握できません。

 

また、隣家や周囲の建物による日陰の影響も、日の高い時間帯にチェックすることは難しいでしょう。

こうした点を踏まえて、可能であれば朝早い時間や夕方に見学することをおすすめします。

 

設備が使いづらかった

 

設備のグレードを下げたりひと昔前のものを使用したりすることでコストダウンを実現できますが、価格を抑えられている分、設備が使いづらく感じる人もいます。

 

特に、水回りや給湯設備については最新のものと比較すると使いづらく感じる場合が多くあります。

 

周辺環境や立地が悪かった

 

価格の低さを重視するあまり、周辺環境や立地のチェックを怠ってしまい、後悔しているケースが多数あります。

 

現地に行かなくてもチェックできることと、現地に行かなければチェックできないことはいずれも重要です。

事前チェックが不足して後悔した例について、紹介します。

 

<インターネットなどで調べればわかるのに調べないで後悔したこと>

 

通勤・通学の利便性は調べたが最寄り駅に急行は停車しなかった ハザードマップを調べていなかった 大規模な開発計画がある隣町に大型スーパーなどが出店してしまった

 

<現地に行かなかったために後悔したこと>

 

近くに高層ビルがあって日当たりが悪かった 最寄り駅までの道中に街灯があまりなく、女性や子どもにとって不安だった 近所のスーパーが思った以上に遠かった 幹線道路の騒音が思った以上にうるさい 近くの工場の煙突から排出される臭いが思いのほか酷かった 近所にゴミ屋敷があった

 

マイホームは長く住むことが前提であるため、インターネットの情報だけではなく実際に現地に出向いて周囲の状況をしっかりとチェックしましょう。

 

施工の質が悪く不具合や欠陥が見つかった

 

建売住宅は完成品を購入する場合が多く、ほとんどの場合建築工程をチェックできません。

 

また、建築工程を見られたとしても、専門家でない限り施工の良し悪しを見抜くことは困難でしょう。

そのため、表面上はきれいに仕上がっていても実際には欠陥が多くあるケースもあります。

 

事前チェックが困難であるため、できる限りサイトや口コミなどで情報を集めましょう。

 

内装・外装のグレードが低かった

 

内装・外装のグレードについても、価格を抑えることにポイントをおいている建売住宅は、注文住宅などと比べて見劣りする場合が多々あります。

 

デザイン性や希少性よりも汎用性や機能性を優先する場合が比較的多く、イメージと違ったと感じる人も少なくありません。

購入前に同等グレードの建売住宅を内覧させてもらえるかなど、建売業者の人と相談しましょう。

 

建売住宅で後悔しないためのポイント6選

 

 

ここでは、建売住宅を購入する際に後悔しないためのポイントを6つ説明します。

 

実際の生活を想像しながら間取りを検討する 周辺状況や立地条件をくまなくチェックする 時間帯を変更して日当たりを確認する ホームインスペクションを実施する アフターサービスの有無を確認する 同じ会社が取り扱う他の物件もチェックしておく

 

1つずつ見ていきましょう。

 

実際の生活を想像しながら間取りを検討する

 

建売住宅で後悔しないためには、実際の生活を想像しながら間取りを検討することが重要です。

 

具体的には、新居に置く家具の大きさや寸法を把握して間取り図に書き込んでみてください。

この作業により、窓の位置に書棚が引っかかるなどの改善点が事前に把握できます。

 

さらに、処分する家具や新たに購入すべき家具や物なども明確にリストアップしやすくなります。

建売業者から間取り図を受け取ったら、それぞれの部屋に机やベッド、本棚などを書き込んでみましょう。

 

周辺環境や立地条件をくまなくチェックする

 

インターネットやサイトで事前情報をしっかり押さえた上で、必ず現地に赴いて周辺環境や立地をチェックしてください。

再度チェックポイントをまとめておきます。

 

<インターネットなどで事前に調べておくべきこと>

 

通勤・通学の利便性 買い物など生活上の利便性(スーパー・コンビニ・総合病院など) ハザードマップ 周辺も含めた開発計画

 

<現地に赴いてチェックしておくこと>

 

日当たり(隣家、周辺の建物状況や家並みのチェック) 最寄り駅までの安全性(街灯のない場所、人だまりがないかチェック) 生活必需品のスーパー・ドラッグストア(実際に店内をチェック) コンビニ(ATM、宅配サービスなどもチェック) 病院(総合病院・内科・外科・耳鼻咽喉科・眼科・小児科・歯科) 騒音・臭い(幹線道路・工場などがあれば騒音や臭いの度合いをチェック) 可能であれば近隣の人の状況や雰囲気(同じような子どもがいるかなどのチェック)

 

気になる点は現地に出向いてチェックしましょう。

 

時間帯を変更して日当たりをチェックする

 

できる限り、夕方や朝方の日当たり状況をチェックしてください。

なぜなら、日中は仕事やパート、学校などで外出していることが多く、家庭での生活時間は朝方と夕方以降のほうが多いからです。

 

また、建物の内覧会はほとんど日当たりの良い日中に行われるため、その情報だけで日当たりの良し悪しを決めることはおすすめできません。

内覧ができないとしても、朝方や夕方以降、夜間の日当たりや雰囲気を現地に赴いて確認しましょう。

 

ホームインスペクションを実施する

 

施工不良の疑いがある場合には、新築でもホームインスペクションを実施しましょう。

ホームインスペクションとは、新築や中古住宅の施工不良や劣化状況を客観的に診断するために、第三者のホームインスペクター(住宅診断の専門家)が行う調査です。

 

ホームインスペクションによって指摘されることが多い事項には以下があります。

 

基礎・外壁などの貫通穴からの漏水 屋根裏・床下における断熱材の設置忘れや施工不良 基礎のひび割れや欠損・ジャンカ(コンクリート打設不良) 床下漏水(配管漏れや地下水の水滲み) 残存物(床下や屋根裏にゴミや部材の切れ端などが残置)

 

新築でも以上のような施工不良がある場合もあるため、心配な場合はホームインスペクションを実施しましょう。

 

アフターサービスの有無を確認する

 

法的に定められた瑕疵担保責任だけではなく、建築業者独自のアフターサービスの内容もチェックしておきましょう。

 

構造や設備ごとに保証期間の定めがあります。

その保証期間に合わせた無料点検の内容や頻度、メンテナンス事項などをチェックしておいてください。

 

建物を健全に維持していくためには、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。

そのため、各建売業者のアフターサービスの有無は必須の確認項目です。

 

同じ会社が取り扱う他の物件もチェックしておく

 

外装・内装や設備がどの程度の仕様かを知りたい場合は、同じ会社が施工している同じグレードの物件を内覧することがおすすめです。

実物を見ることにより変更可能であればそのオーダーを出せる上に、契約前であれば別の業者を選ぶことも可能です。

 

建売住宅ならではのメリットもある

 

 

ここでは、建売住宅ならではのメリットについて解説します。

建売住宅ならではのメリットは以下の通りです。

 

価格が比較的安い傾向にある 入居までの期間が短い 購入前に建物を確認できる

 

順に解説していきます。

 

価格が比較的安い傾向にある

 

建売住宅の最大のメリットは、価格が安価に抑えられることです。

なぜなら、建売住宅は仕様や設備が統一しているため、一度の大量発注により仕入れ原価を低く抑えられるからです。

 

入居までの期間が短い

 

建売住宅の場合、入居までにかかる期間が短いことがメリットといえます。

 

注文住宅の場合、土地探しから建物完成まで1年3ヶ月から2年程度の期間が必要になります。

それに比べて、完成している建売住宅であれば、内覧して気に入ったら金融機関の融資審査後すぐに入居可能です。

 

現在家賃が月8万円の家に住んでいる場合、2年分の家賃がかからなくなると考えれば、「月8万円×24ヶ月=192万円」を節約できることになります。

一刻も早く新居に住みたい人にとっては、非常にありがたいポイントでしょう。

 

また、建売住宅は建材の発注タイミングが手前になるため、原価高騰が進む時代では原価を抑えられる点もメリットです。

 

建売住宅の建材は、注文住宅に比べて1〜2年ほど前に発注します。

そのため、注文住宅を建てる場合と比較して原価が安いといえます。

 

2022年では原価が200万円ほど上昇したため、同じ仕様の家にするのであれば、建売住宅のほうが費用を抑えられるでしょう。

 

購入前に建物を検討できる

 

請負契約してから施工に取りかかる注文住宅とは異なり、建売住宅は完成物件を見て購入の是非を決められます。

サイズ感や間取りの使い勝手を実際に見て決められるのは、建売住宅の大きなメリットといえるでしょう。

 

マイホームを検討するなら注文住宅の施工を行う工務店がおすすめ

 

 

マイホームを検討する場合は、注文住宅をメインで建築している建築業者がおすすめです。

注文住宅をメインで建築している建築業者であれば、豊富な知識とノウハウを生かして施主の細かな要望に応え、最適な提案を行ってくれます。

 

また、家の設計から完成までを手がけているため、施主とのコミュニケーションが密になることで要望が正確に反映され、納得できる家づくりが実現可能です。

 

建売住宅を選ぶ予定であっても、注文住宅をメインで建築している建築業者をおすすめします。

注文住宅を建てるには施工力が求められます。そのため、注文住宅をメインで建築している建築業者は施工力が高く安心できるでしょう。

 

建匠では、注文住宅でも高品質でローコストの安心住宅を数多く提供しており、予算に応じた注文住宅建築の実現が可能です。

高性能でローコストの注文住宅にご興味のある人は、ぜひお近くの建匠のモデルハウスにお立ち寄りください。

 

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建売住宅で後悔しないためには失敗事例と対策を把握しておこう

 

 

建売住宅は注文住宅と違って、あらかじめ間取りや仕様、土地条件などが決まっているため、100%自分好みの物件を選択するのは困難です。

 

しかし、実際の完成された建物を見て決められるため、立地や使い勝手などをしっかりチェックした上で購入しましょう。

また、この記事で失敗事例を確認して口コミなどをチェックすることも、後悔しないための良い方法といえます。

 

建匠は、注文住宅では珍しい「定額制」で建てたい理想の住まいを提供することも可能です。

ローコストで高性能な住宅をお探しの人は、ぜひ一度お問合せください。

 

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2023.05.18

 

​​本記事では、蓄電池を導入するメリット・デメリットなどを解説します。

 

電気代の高騰が社会的な問題に発展している昨今、太陽光発電や蓄電池を使って節電したいと考える人は少なくありません。

今回のテーマである蓄電池は、正しく使用すれば環境に優しくしながら節約できますが、間違って使用してしまうと負担が増えてしまいます。

 

本記事では、蓄電池の注意点やシミュレーションも交えて詳しく解説するので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

【この記事でわかること】

蓄電池とは? 蓄電池を導入するメリット・デメリット 太陽光発電と蓄電池をセットで使用した場合のシミュレーション 蓄電池を導入したほうが良い人・しないほうが良い人

 

そもそも蓄電池とは?

 

 

蓄電池とは、電気エネルギーを化学エネルギーとして貯めておく装置で、電力の需要と供給を調整する役割を果たします。

なお、家庭用蓄電池は太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを利用して、発電された電力を貯めることが可能です。

 

多くの人が蓄電池の導入を検討する理由を3つ紹介します。

 

地震などで停電しても、いつもと同じように家電を使いたいから 夜間の安い電気を貯めて、貯めた電気を昼間使用することで節約できるから 太陽光発電で取り込んだ電気を貯めておきたいから

 

近年、環境問題や省エネルギーへの関心が高まる中、家庭用蓄電池はエネルギー管理において重要な役割を担っており、今後も普及が期待されています。

 

蓄電池を導入するメリット

 

 

ここでは、蓄電池を導入するメリットを解説します。

 

電気代を節約できる可能性がある 災害時や停電時に電気を使用できる EV車(電気自動車)と連携できる 太陽光発電との相性が良い

 

1つずつ見ていきましょう。

 

電気代を節約できる可能性がある

 

蓄電池を導入することで、毎月の電気代を節約できます。

節約する手順は以下の通りです。

 

契約している電気供給プランを夜間(深夜)の安いプランに変更する 夜間の安い電気を蓄電池に貯める 通常、電気代の高い日中に、貯めた蓄電池の電気を使用する

 

四国地方の電力会社である四国電力の時間別の電気料金は、以下の通りです。

 

<時間帯別:電気料金>

 

昼間(7:00〜23:00)

夜間(23:00〜7:00)

90kWhまで

22.39円/kWh

14.49円/kWh

91〜230kWhまで

29.67円/kWh

230kWh超過分

31.98円/kWh

※参照:四国電力公式ホームページ

 

四国電力の料金設定の場合、夜間は昼間のほぼ半額に近いので興味のある人はぜひ検討してみましょう。

 

災害時や停電時に電気を使用できる

 

災害で停電したときでも、蓄電池に貯めた電気で通常と同じように電気が使えます。

 

家庭用蓄電池のサイズは5〜15kWhで、一般的に多く普及しているサイズは約6kWhです。

このサイズの蓄電池が最大まで充電されていれば、合計1kWhの家電製品をほぼ半日の間使用し続けられます。

 

ここでは、1kWhがどれくらいの電力であるかを、実際の家電製品を例に挙げて紹介していきます。

具体的には、以下の家電を半日間、使い続けることが可能です。

 

スマホ充電器4台分(約30W) LED照明2台分(約50W) PC1台(60W) 冷蔵庫(150W) エアコン1台(600〜700W)

 

ほかにも、30型液晶TVの場合は130Wなど、自分が使用する家電の消費電力を調べてみてください。

停電時に半日使用できるだけでも、蓄電池の有効性はかなり高いといえるでしょう。

 

EV車(電気自動車)と連携できる

EV車と蓄電池を連携させて同時に充放電できます。

 

現在は、後述の太陽光発電システムも含めて蓄電量・放電量を最適に制御し、一部は売電もできる仕組みになっています。

ガソリン車をEV車に切り替えることにより、価格が高騰しているガソリンを使用する必要がなくなり、ランニングコストを大幅に削減できるでしょう。

 

家庭の電気代・ガソリン代を節約した上で売電までできるため、これから蓄電池を導入する場合はEV車も同時に検討してみてください。

 

太陽光発電との相性が良い

 

太陽光発電で余った電力(主に生活で使用したあとに残った電気)を一時的に貯めておいてから使用することで、電気代の大きな節約になります。

 

以前は余った電気を売電して収入にしていましたが、現在は売電価格が下がる一方で電気代が高騰しています。

そのため、売電するより電気を使用したほうがお得です。

 

また、エネルギー価格の高騰が長期に渡って進み、電気代のさらなる高騰が予測されるとなれば、太陽光発電と蓄電池を組み合わせるメリットはより大きくなるでしょう。

 

太陽光発電システムをすでに導入している人はもちろん、これから導入予定の人も、合わせて蓄電池との併用を検討してみましょう。

蓄電池を導入するデメリット

 

 

ここでは、反対に蓄電池を導入した場合に発生しがちなデメリットを解説します。

 

初期費用が発生する 劣化による寿命がある 使用できる量が限られている スペースの確保が必要になる

 

順に見ていきましょう。

 

初期費用が発生する

 

蓄電池における最も大きなデメリットの1つに、最初の購入費用が高いことが挙げられます。

 

一般的な家庭用サイズ(約6kWh)で150〜180万円程度の高額な価格設定になっており、この価格が導入の妨げになっていることは否めません。

 

電気代が月に1万円節約できたとしても、元金を回収するまでに12〜15年かかる計算になります。

そのため、やはりかなり大きな経済的負担となるでしょう。

 

劣化による寿命がある

 

家庭用蓄電池は使用するにつれて、徐々にバッテリーの劣化が進み容量が減少してしまいます。

過充電や過放電などの使い方によって誤差は生じますが、一般的に10〜15年経過すると最大容量が50〜70%まで減少します。

 

すなわち、6kWhの蓄電池であれば3〜4kWhまでしか電気を貯められず、その分節電効果や停電時の使用継続時間も減少してしまうでしょう。

 

使用できる量が限られている

 

蓄電池は貯められる量と使用できる量が限られており、無限に使えるわけではありません。

 

そのため、使用量を管理しないでいると、停電時にほとんど利用できなくなるおそれがある点に注意しましょう。

現在では、太陽光発電・蓄電池・EV車などが連携しており、コンピュータによって非常用の電気量やEV車に回す電気量などを最適に管理できるようになっています。

 

いずれにしても、蓄電池を上手に利用するためには、使用可能な電気量を日頃からしっかり管理することが必要になってきます。

 

スペースの確保が必要になる

 

家庭用蓄電池の多くは定置型であるため、屋外もしくは屋内に設置するためのスペースが必要になります。

一般的な家庭用蓄電池のサイズは、以下の通りです。

 

幅:約80cm 奥行:約40cm 高さ:約100cm

 

1㎡近くのスペースを確保しなければならないため、蓄電池の導入を検討されている人は事前に設置場所を検討しておく必要があるでしょう。

 

太陽光発電に蓄電池を導入する場合のシミュレーション

 

 

ここでは、太陽光発電システムを導入した場合、太陽光発電に蓄電池を導入した場合にそれぞれ発生する電気料金をシミュレーションしていきます。

なお、シミュレーションは京セラのツールを使用し、以下の条件で行います。

 

【条件】

場所:高知県高知市 太陽光発電システムの容量:3kWh:270Wのパネル12枚 太陽光パネルの方角:南 現在の電気料金プラン:四国電力従量電灯A 1ヶ月の電気料金:1万5,000円 蓄電池の容量:5kWh 蓄電池の運転モード:グリーンモード(貯蓄電気を自宅で消費するモード)

 

上記の条件において、太陽光発電システムのみを設置した場合の節電効果は以下の通りです。

 

<太陽光発電システムのみの場合>

 

 

※出典:京セラ公式HP

 

太陽光発電システム設置前の年間電気使用料金は18万円でしたが、設置後は 11万3,316円です。

つまり、6万6,684円の節電効果があるといえます。

 

売電により2万7,714円の収入が上がったため、合計すると9万4,398円の節約となりました。

続いて、太陽光発電と蓄電池を設置した場合をシミュレーションします。

 

<太陽光発電システムと蓄電池を設置した場合>

 

 

※出典:京セラ公式HP

 

太陽光発電システムと蓄電池を設置する前の年間電気使用料金は18万円でしたが、設置後は7万157円です。

つまり、10万9,843円の節電効果があるといえます。

 

売電により477円の収入が上がったため、合計すると11万320円の節約となりました。

節約効果を表にまとめると、以下の通りです。

 

 

太陽光発電

太陽光発電+蓄電池

設置したことによる効果

6万6,684円

10万9,843円

売電による効果

2万7,714円

477円

トータル節約効果額

9万4,398円

11万320円

 

太陽光発電のみの場合と蓄電池も設置する場合を比較すると、蓄電池を設置したほうが1年間で約1万6,000円多く節約できるといえます。

 

蓄電池の導入をおすすめする人・しない人

 

 

ここでは、蓄電池の導入をおすすめする人としない人の特徴を解説します。

どちらに該当するか参考にしてください。

 

<蓄電池をおすすめする人>

すでに太陽光発電システムを設置済の人 毎月の電気代が1万円以上と高額な人 地震などの災害に事前に備えておきたい人

 

上記3つのカテゴリーに分類されます。自身の状況と比較してみてください。

 

<蓄電池をおすすめしない人>

毎月の電気代がそれほど高くない人(単身の人に多い) 昼間、自宅の電気をほとんど使わない人(単身・共働きの人に多い) 共同住宅などで、設置場所を確保できない人

 

電気代の負担が小さい人やマンション住まいの人などは、太陽光パネルとの併用が難しいため、高額な蓄電池はおすすめできない場合があります。

 

蓄電池に関するよくある質問

 

ここでは、蓄電池に関するよくある質問を紹介します。

 

蓄電池は元が取れないって本当? 蓄電池を導入しても電気代が安くならない原因は? 結局のところ蓄電池はやめたほうが良い?

 

それぞれ回答していきます。

 

蓄電池は元が取れないって本当?

 

蓄電池は初期費用が150万円以上と高額なため、1〜2年では元が取れません。

実際には、初期費用を回収するまでに概ね15〜20年程度の年月が必要です。

 

一方で、15年程度の長期間が経過すると蓄電池のバッテリー容量は50〜70%程度に減少するものの、使用できなくなるわけではありません。

 

いずれにしても、初期費用を回収するには15〜20年程度かかることを認識しておきましょう。

 

蓄電池を導入しても電気代が安くならない原因は?

 

蓄電池を導入しても電気代が安くならない原因のほとんどは、電気料金の安い夜間プランに変更していないからです。

蓄電池を正しく使用すれば、電気代は安くなります。

 

蓄電池を利用して電気料金を下げるためには、夜間(23時〜7時)に料金が安くなる電気料金プランに変更して、夜間に電気を貯める作業が必要です。

プランを変更しないで蓄電池を導入しても、電気料金は安くなりません。

 

太陽光発電システムを設置していれば、取り込んだ電気を蓄電池に貯めて節電できますが、蓄電池のみの場合はプラン変更が必須です。

 

結局のところ蓄電池はやめたほうが良い?

 

蓄電池は、一概にやめたほうが良いとはいえません。前述したように、蓄電池を購入しただけで電気料金が安くなるわけではありません。

また、7時〜23時の時間帯を不在にすることが多い人にとっても、蓄電池を購入するメリットはそれほど多くはないでしょう。

 

しかし、それ以外の人で夜間の安い電力プランに変更可能な人にとっては、十分に検討する価値があります。

自分の家庭環境や生活スタイルを見直して、蓄電池の購入を検討してください。

 

蓄電池のメリットを把握して導入を検討しよう

 

 

蓄電池を利用して賢く節約するためには、夜間の安い料金プランに変更するなどの作業が必要です。

 

実際に導入する前に、利用している電力会社の料金プランに夜間安くなるプランがあるかをチェックしてください。

すでに太陽光発電システムを設置済みの人は、蓄電池の利点を大きく生かせるため、蓄電池の導入をおすすめします。

 

建匠は、今後の省エネ住宅、ZEH住宅の動向を踏まえて、ローコストで暮らしやすい家づくりを提案します。

太陽光発電システム・蓄電池だけでなくEV車まで含めたお悩みなどに関しても、ぜひ一度お問合せください。

 

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