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断熱材の種類まとめ|素材別の特徴やメリット・デメリットを解説

2023.06.26

断熱材 種類

 

家を建てる際やリノベーションを考えるとき、重要な要素の1つが断熱材の選択です。

 

断熱材の選択は、家の暖かさやエネルギー効率、さらには住み心地に大きく影響を与えます。

しかし、断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれの特性やメリット・デメリットを十分に理解することは難しいでしょう。

 

この記事では、断熱材の種類を一覧でまとめ、それぞれの素材別の特徴やメリット、デメリットを解説します。

この記事を参考に、自分に最も合う断熱材を選びましょう。

 

【この記事でわかること】

  • 断熱材の種類と特徴
  • 断熱材を選ぶ基準
  • 工法の特徴

 

そもそも断熱材とは?

 

断熱材とは

 

そもそも断熱材とは、外部の熱を内部に伝導させない素材を指します。

設置する目的として、内部の熱を外部に出さない点が挙げられます。

 

素材は多岐にわたっており、どの素材を選ぶかも住まいにとって重要なポイントです。

次の項目では、素材ごとの断熱材をそれぞれ詳しく解説します。

 

断熱材の種類1.無機質繊維系

 

断熱材の種類1.無機質繊維系

 

無機質繊維とは化学繊維の一種で、無機物の繊維を指します。

無機質繊維系の種類として挙げられるのがロックウールとグラスウールで、その性質は下記の表の通りです。

 

種類

熱伝導率(W/m・K)

価格相場

工法

ロックウール

0.038

安い

充填工法

グラスウール(16

K)

0.038

安い

充填工法

 

それぞれの特徴について詳しく解説します。

 

ロックウール

 

ロックウールは名前の通り、玄武岩などの鉱物が原料の断熱材です。

不燃性が高く、熱にも非常に強い素材です。

 

撥水性も高く、防音性や吸音性も優れている素材ですが、湿気に弱い点がデメリットといえます。

ロックウールは、建匠でも取り扱っている安価で高性能の素材です。

 

グラスウール

 

グラスウールは、ガラスを細い繊維状に加工した素材です。

グラスウールは、非常に安価でどこにでも使えて利便性が高い点や、不燃性と吸音性の高さが特徴といえます。

 

ただし、湿気への耐性はそこまで高くないため、結露対策などが必要になるでしょう。

 

断熱材の種類2.天然素材系

 

断熱材の種類2.天然素材系

 

天然素材系の断熱材は、自然界に存在する天然素材を用いたものです。

価格は若干高めのものが多くありますが、調湿性能の高さから、自然素材住宅などで使用されるケースが多い素材といえます。

 

天然素材系の種類として挙げられるのが炭化コルクと羊毛(ウールブレス)で、性質は下記の表の通りです。

 

種類

熱伝導率(W/m・K)

価格相場

工法

炭化コルク

0.037~0.045

高い

充填工法

外張り工法

羊毛(ウールブレス)

0.039~0.049

高い

充填工法

それぞれの特徴について詳しく解説します。

 

炭化コルク

 

炭化コルクは、ボードやワインの栓などで使われている素材です。

 

炭化コルクは、ワインの栓などで使われるコルクを炭化して作られており、断熱性や調湿性、吸音性などに優れています。

炭化コルクで最も特徴的なのは、防虫効果を兼ね備えている点で、ダニなどを寄せつけません。

 

炭化コルクのデメリットは、希少性が高く材料費が高いため、高価になりやすい点が挙げられます。

 

羊毛(ウールブレス)

 

羊毛(ウールブレス)は、防虫効果も持つ羊の毛からできています。

羊毛は高い断熱性と調湿性を持っており、耐久性にも優れています。

 

ただし、炭化コルク同様、羊毛(ウールブレス)は価格が高くなりがちな点がデメリットです。

 

断熱材の種類3.木質繊維系

 

断熱材の種類3.木質繊維系

 

木質繊維系の断熱材は、材木のかけらなどを圧縮して作られたものを指します。

木材などの天然素材を用いており、自然の素材が用いられた家を求めている人におすすめです。

 

木質繊維系の種類として挙げられるのがセルロースファイバーとインシュレーションボードで、性質は下記の表の通りです。

 

種類

熱伝導率(W/m・K)

価格相場

工法

セルロースファイバー

0.040

高い

充填工法

インシュレーションボード

0.050

高い

充填工法

それぞれの特徴について解説します。

 

セルロースファイバー

 

セルロースファイバーは、古紙や段ボールなどを原材料とし、ホウ酸や難燃剤を混ぜ合わせています。

そのため、耐火性や防虫性、防音性に優れた素材といえます。

 

また、セルロースファイバーは木質繊維であるため調湿効果も高く、室内の結露防止の役割もある材質です。

ほかの素材よりも厚みがある分、重量感があり価格も高い点はデメリットとして挙げられるでしょう。

 

インシュレーションボード

 

インシュレーションボードは、木材を砕いたあと、撥水剤や接着剤などを混ぜ合わせて作られた断熱材です。

廃材や木材の欠片を使っているため、環境に優しく、吸音効果の高さや調湿性に優れている点も特徴として挙げられます。

 

しかし、インシュレーションボードは、セルロースファイバーのようにホウ酸が混ぜ合わされていません。

そのため、シロアリ被害などのリスクがある点がデメリットの1つです。

 

断熱材の種類4.発泡プラスチック系

 

断熱材の種類4.発泡プラスチック系

 

発泡プラスチック系の断熱材は名前の通り、発泡プラスチックを用いた人工的な素材で作られた断熱材です。

発泡プラスチック系断熱材の種類や特徴は下の表の通りです。

 

種類

熱伝導率(W/m・K)

価格相場

工法

ポリスチレン系フォーム

0.020~0.041

普通

充填工法

外張り工法

フェノールフォーム

0.020

高い

充填工法

外張り工法

発泡ウレタンフォーム

0.026~0.040

高い

充填工法

外張り工法

それぞれの特徴について詳しく解説します。

 

ポリスチレン系フォーム

 

ポリスチレン系フォームには、押出法ポリスチレンフォーム(XPS)とビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)の2種類があります。

 

押出法ポリスチレンフォーム(XPS)は、発泡スチロールを用いて作られた断熱材です。

発泡スチロールに発泡剤や難燃剤なども組み合わせた上で、ボード状に押し出すことで作られます。

 

押出法ポリスチレンフォーム(XPS)は発泡スチロールが主原料であるため、さまざまな形に切って幅広い用途で使用できる点が特徴です。

ただし、断熱性に優れている反面、劣化が早い点がデメリットといえるでしょう。

 

一方、ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)も発泡スチロールを用いて作られます。

ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)は軽量で水を吸いにくいため、押出法ポリスチレンフォーム(XPS)よりも劣化が遅い点がメリットとして挙げられます。

 

しかし、耐熱性や耐火性が多少劣っているため、一般的には家屋の一部分のみに使用されるケースが多いでしょう。

 

フェノールフォーム

 

フェノールフォームは熱硬化性樹脂の1つで、世界で初めて人工的に合成されたプラスチックであるフェノール樹脂を用いて作られています。

 

フェノールフォームはトップクラスの断熱性能を持ち、耐水性にも優れています。

高価ではあるものの、神社や仏閣などの建て替え時にも使用されるほど高性能の断熱材です。

 

建匠が使用している「ネオマファーム」もフェノールフォームの断熱材です。

高断熱性と長期断熱性能や耐火性が高いだけではなく、ノンフロン発泡であるため環境に優しいなど、多くのメリットのある断熱材といえるでしょう。

 

発泡ウレタンフォーム

 

発泡ウレタンフォームは、原材料のポリウレタンを30倍発泡した硬質ウレタンフォームと100倍発泡した軟質ウレタンフォームに区分されます。

 

硬質ウレタンフォームは、ボード状に使用するタイプと吹きつけて使用するタイプのさらに2種類に分けられる点が特徴です。

断熱性能が高く接着強度も高い上、劣化が遅いなどのメリットがある一方で、燃えると有害ガスを発生させてしまう点やシロアリ被害に若干弱い点がデメリットです。

 

なお、建匠では、硬質ウレタンフォームの1つである『高密度30倍発泡』を取り扱っています。

一般的に、施工の際は価格が比較的安い100倍発泡の軟質ウレタンフォームを扱うケースが多くありますが、接着強度が弱く隙間ができやすい欠点があります。

 

一方で、建匠でも扱っている30倍発泡のウレタンフォームは断熱性能や気密性能、透湿性、粘着強度など多くの面で優れている点がメリットです。

 

このように、100倍発泡の軟質ウレタンフォームと比較して30倍発泡のウレタンフォームは性能が良い断熱材といえるでしょう。

 

断熱材における工法の特徴

 

断熱材における工法の特徴

 

次に、断熱材の主な工法について紹介していきます。断熱材の主な工法として、以下の3点が挙げられます。

 

  • 充填断熱(内断熱)
  • 外張り断熱(外断熱)
  • 付加断熱

 

工法の違いについて詳しく解説しましょう。

 

充填断熱(内断熱)

 

充填断熱(内断熱)は、柱や壁の間に断熱材を設置する工法です。

 

断熱材を住まいの内部に設置するため、内断熱工法とも呼ばれています。

充填断熱(内断熱)は、比較的コストを抑えたい場合に用いられており、劣化の進行も遅いのが特徴です。

 

ただし、充填断熱(内断熱)には、作業途中で隙間ができてしまった場合、気密性が損なわれるデメリットもあります。

 

外張り断熱(外断熱)

 

外張り断熱(外断熱)は、躯体全体を断熱材で覆う工法を指します。

住まいの外部で断熱材を使用するため、外断熱とも呼ばれる工法です。

 

完全に躯体自体を囲むため、充填断熱よりも気密性が高く、断熱性も高いといえます。

しかし、外部に断熱材を使用するため、劣化が早く費用も高くなりやすい点がデメリットといえるでしょう。

 

付加断熱

 

付加断熱は、充填断熱と外張り断熱が組み合わされた工法です。

気密性も断熱性も最も高くなり、双方のメリットを兼ね備えた工法といえます。

 

しかし、費用が非常に高くなってしまうため、予算を抑えたい場合には向かない工法といえるでしょう。

 

断熱材の種類を選ぶ際の基準

 

断熱材の種類を選ぶ際の基準

 

次に、断熱材を選ぶ上で重視すべき観点について紹介します。

断熱材の種類を選ぶ際の基準として以下の3点が挙げられます。

 

  • 燃えにくさ
  • 断熱性能
  • 有毒ガスの有無

 

上記3点の基準について詳しく解説します。

 

燃えにくさ

 

断熱材の燃えにくさを基準に選択するとよいでしょう。

 

内部に敷き詰める充填断熱も躯体全体に設置する外張り断熱も大部分を囲んでいるため、失火した場合、燃えやすい断熱材を選択した場合、火が一気に広がってしまうでしょう。

 

そのため、断熱材の防火性の高さが選択基準の1つです。

 

断熱性能

 

断熱性能の高さも選ぶ際の基準として挙げられます。断熱材を使用する目的は、外部からの熱を通さず、内部の熱を逃がさないためです。

 

非常に寒暖差の激しい地域では、より断熱性能の高い材質を選ぶ必要があるでしょう。

各素材の断熱性能を十分に把握した上で断熱材を選択することが重要です。

 

有毒ガスの有無

 

有毒ガスが発生するかどうかで選択するのもよいでしょう。

仮に火事が起こってしまった場合、断熱材の種類によっては有毒ガスを発生させるおそれがあります。

 

防火性が高い断熱材でも、燃えて有毒ガスが発生してしまうと、身体に大きなダメージを負ってしまいます。

有毒ガスの有無を選択の基準としてもよいでしょう。

 

断熱材の種類を把握して自分に合った素材を選ぼう

 

断熱材 まとめ

 

断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴も異なります。

住まいとの相性も考え、家に合った断熱材を選ぶことがポイントです。

 

高性能の素材はどうしても単価が高くなり、多くの面に設置するため、大きな負担となるでしょう。

そのため、コストパフォーマンスの高い素材を選択する必要があるでしょう。

 

建匠では、全国トップレベルの断熱性能を取り入れた省エネ住宅を提案しています。

家づくりにお悩みの方は、お気軽にモデルハウスへ足をお運び下さい。

 

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