新築の外構工事の費用相場は?項目別の価格や費用を抑えるポイントも
新築住宅の外構工事は、住宅の外観に大きく影響を及ぼすため、とても重要といえます。
とはいえ、新築住宅における外構工事には多彩なバリエーションがあり、かかるコストもまちまちで、何から選べばよいかわからない人も多いでしょう。
本記事では、新築の外構工事の種類や費用の相場について詳しく解説します。
新築の外構費用を安く抑えるポイントについても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事で紹介する外構工事の種類、および費用は一般的な事例であり、建匠の実例ではないためご注意ください。
Contents
そもそも新築の外構とは?
新築の外構とは、建物の外側工事です。
つまり、敷地内全体における建物以外の工事全てを指します。
例えば、駐車場・塀・門扉などが上記にあたり、建物の外観同様に家の顔となる部分です。
別名「エクステリア工事」とも呼ばれ、予算を割くべき重要な箇所の一つといえるでしょう。
新築の外構工事の項目と費用相場の比較表
はじめに、新築の外構工事における種類と費用について、後述する項目を表にまとめました。
外構工事の種類 |
費用相場 |
備考 |
玄関のアプローチ |
15~30万円 |
仕上げによって費用はまちまち |
フェンス |
1m/1~5万円 |
主に隣地境界線に設ける |
塀 |
1㎡/1~2万円 |
風通しの確保に注意 |
庭 |
10万円~ |
広さや仕上げ次第で費用が大きく変わる |
テラス |
10~40万円 |
既製品でも種類が豊富 |
照明 |
10~30万円 |
防犯対策にもなる |
門扉・門柱 |
20~30万円 |
インターホンも含めた費用相場 |
ガレージ・カーポート・駐車場 |
10~50万円以上 |
カーポートの有無で費用が大きく変わる |
ベランダ・バルコニー |
30~50万円 |
5~10㎡の費用目安 |
サンルーム |
30~50万円 |
ガーデニングスペースなどにも最適 |
その他の外構工事 |
20~50万円以上 |
ウッドデッキなど |
新築の外構工事の項目と費用相場
新築の外構工事の項目と費用相場について、一つずつ解説していきます。
- 玄関のアプローチ
- フェンス
- 塀
- 庭
- テラス
- 照明
- 門扉・門柱
- ガレージ・カーポート・駐車場
- ベランダ・バルコニー
- サンルーム
- その他の外構工事
以上の11項目の特徴などについて解説していきますので、参考にしてください。
玄関のアプローチ
玄関アプローチの費用相場は15〜30万円です。
上記の費用は、アプローチの仕上げによって変わります。
単純にコンクリートでシンプルに仕上げれば比較的安価で済みますが、玄関アプローチはバリエーションが豊富です。
例えば、敷地の入口から玄関までの通路をポーチタイルで繋いだり、アプローチの枠をピンコロ石で装飾したり、花壇スペースを加えたりなど、さまざまなアレンジができます。
したがって、こだわるほど費用が上がり、アプローチだけで30万円を超えるケースもあるため注意が必要です。
フェンス
フェンスの費用相場は1mあたり1〜5万円です。
主な用途は隣地との境界線に設置することから、比較的広範囲にわたり設置することが多く、1〜2m程度で済むことは少ないといえるでしょう。
フェンスの設置方法はさまざまですが、一般的には高さ20㎝程度のブロックの上にフェンスを設置します。
フェンスの高さは60㎝・80㎝・100㎝などがあり、見通しの良いタイプと目隠しができるタイプといったバリエーションも豊富です。
目隠しフェンスを高く設ければ、周囲の目線は気になりにくいですが、反面閉塞感が出る場合もあるため、予算や状況に応じてフェンスを選ぶ必要があります。
塀
塀の費用相場は1㎡あたり1〜2万円です。
主な用途として、隣地境界線に設ける点においては前述のフェンスと同じですが、ここでいう塀とは「ブロック塀」が一般的です。
つまり、フェンスよりも重厚感があり、いかにも「壁」といった印象を受けるでしょう。
同じ用途ではありますが、フェンスと比較すれば費用は安くなります。
ブロック塀には主に「コンクリートブロック塀」と「化粧ブロック塀」があり、コストとしては化粧ブロック塀の方がデザイン性も高いことから割高です。
ブロック塀の注意点は、フェンス以上の閉塞感が出る可能性が挙げられます。
重厚であるがゆえに、圧迫感を感じやすいことや、フェンスのような通気スペースは取りにくいため、あまり高く設置しすぎないようにしましょう。
庭
庭スペースの費用相場は約10万円です。
一言に「庭」といっても広さはまちまちのため、広さやデザイン次第では安く抑えられます。
逆にいくらでも高くなるともいえるでしょう。
例えば、玄関アプローチも庭の一部と捉えることもできますし、ガーデニングスペースや大きな庭木などを植えればさらに費用もかかります。
都市型の新築であれば、広い庭スペースは確保しにくい場合が多いですが、郊外の新築は比較的敷地に余裕が出やすいため、予算組みには注意が必要です。
テラス
テラスの費用相場は10〜40万円です。
テラスとは一言でいえば「屋根」を指します。
例えば、1階の掃出し窓から出る庭先などに設けるテラススペースや、バルコニーに設けるバルコニーテラスなどです。
テラスは設置する範囲と素材によって費用が変わります。
素材でいえば、軽量な塩化ビニールは安く設置できますが、耐久性に欠けることがデメリットです。
反対に、コストは上がりますがポリカーボネートという素材は、軽量かつ耐久性に優れます。
安さだけでなく、強度も含めたコスパの良さで判断するようにしましょう。
照明
外構における照明の費用相場は10〜30万円です。
ただし上記の相場は、照明の範囲および数によって費用は大きく変わります。
おおよその目安としては、照明一か所に対して3〜5万のイメージです。
また、スポットライトやポールライトなどの種類によっても一か所あたりの価格は変わります。
まずは予算を決めてから、その中でできる外構照明を設置しましょう。
外構の照明は外観を鮮やかに彩るだけでなく、防犯対策にも一役買うため、予算に余裕があればぜひ取り入れることをおすすめします。
門扉・門柱
門扉・門柱の費用相場は20〜30万円です。
門扉・門柱の無い、いわゆる「オープン外構」と比較しても、外構に高級感が出る上、防犯性能も向上するといえるでしょう。
門扉・門柱は非常に多くの種類があるため自由度も高く、建物の外観やコンセプトに合わせたデザインが可能です。
設置する際にはインターホンやポストも一緒に取り付けるのが一般的です。
ただし、車庫のシャッターを取り付ける場合は、非常に高額になる場合があるため注意しましょう。
ガレージ・カーポート・駐車場
ガレージ・カーポート・駐車場などにかかる費用相場は20〜50万円以上です。
費用相場に幅がある理由は、カーポートを設置するか否かで費用が大きく変わる点が挙げられます。
カーポートとは「車庫部分の屋根」です。
カーポートは想定駐車台数に応じた大きさはもちろん、片側で支えるタイプ・両側で支えるタイプ・デザイン性も重視したものなどによって費用が大きく変わります。
それだけに、選べる種類が豊富であることは言うまでもないですが、予算の幅は大きいだけに、設置する際は慎重に選ぶようにしましょう。
反対に、カーポートを設けず駐車スペースのみの確保であれば、台数にもよりますが10万円前後で収まります。
ベランダ・バルコニー
ベランダ・バルコニーを設置する場合の費用目安は30〜50万円です。
上記の目安は5〜10㎡の広さを想定しています。
例えば、三間間口(約5.4m)で奥行きが1mならば5.4㎡です。
ベランダ・バルコニーの広さで費用が変わることはもちろん、ベランダ防水の種類によっても差が出るため、よく比較しましょう。
ベランダ防水の種類は「FRP防水」や「ウレタン防水」などが一般的ですが、約10〜15年弱で再メンテナンス時期がきます。
「スカイプロムナード」という金属防水は、防火・耐震性能が高く、メンテナンスフリーという大きなメリットがありおすすめです。
ただし費用は高額になりがちであるため、見積りを確認したうえで検討しましょう。
サンルーム
サンルームの費用相場は30〜50万円です。
サンルームは各メーカーから豊富なラインナップがリリースされています。
デザイン性も含めて検討がしやすいといえるでしょう。
また、室内干し用途のみのシンプルなものや、屋内ガーデニングの要素も踏まえたサンルームもあります。
ただし、細かくオプション指定できるものも多いため、想定外の費用とならないよう注意しましょう。
主なオプション内容としては、床材・扉・ガラスなどのグレードアップや、網戸・物干し竿の追加取付などが挙げられます。
その他の外構工事
その他の外構工事にはさまざまなものがありますが、本記事では、根強い人気の「ウッドデッキ」を紹介します。
ウッドデッキの費用相場は20〜50万円です。
なお、上記の費用相場は約5㎡前後からの大きさのウッドデッキを想定しています。
「ウッド」といっても本物の木を用いることはあまりなく、樹脂加工された木(樹脂デッキ)が一般的です。
本物の木と比べて経年劣化の影響を受けにくく、腐ることもないためウッドデッキには多く用いられている人気の材質です。
反対に、あえて本物の木でウッドデッキを設置したい場合には、加工にも手間がかかるため費用は高額になる可能性が高いことを知っておきましょう。
新築の外構工事の費用を安く抑えるポイント4つ
次は、新築の外構工事にかかる費用を安く抑えるポイントについてご紹介します。
- デザインをシンプルにする
- 優先順位を考える
- 外構工事を複数回に分ける
- DIYが可能な箇所は自分で行う
上記5点を詳しく解説していきます。重要なポイントのため、ぜひ参考にしてください。
デザインをシンプルにする
外構のデザインをシンプルに仕上げることが、費用を抑える第一歩といえるでしょう。
外構はこだわればこだわるほどに外観全体に彩りを加えられますが、そのこだわりに応じて費用は膨らんでいきます。
そのため、外構にかかる費用に線引きをして、シンプルなデザインに収めることが重要です。
極論をいえば、外構は最低限の勾配仕上げ・ポスト・インターホンがあれば十分に機能します。
優先順位を考える
外構工事における優先順位をつけることも重要です。
前述のように外構はこだわるほどに費用が嵩みます。
とはいえ、せっかくの新築ですので叶えたい希望もあることでしょう。
そこで、全てを取り入れるのではなく、優先順位を絞って厳選することをおすすめします。
あらかじめ考えておくことにより、どうしても譲れない部分は取り入れつつ、その他はなるべくカットすることで上手に予算組みができるでしょう。
外構工事を複数回に分ける
外構工事を複数回に分けることで、費用を抑えることができます。
ただし注意点として、総額からみれば一度に工事をしたほうが費用は安く済む点は念頭におきましょう。
それでも、一度に大きな予算をかけずに少しずつ理想の外構に仕上げていくのも、楽しみが増えて良いともいえます。
また、建物内部と違って外構スペースは入居後でも比較的施工がしやすいため、おすすめの方法です。
DIYが可能な箇所は自分で行う
外構工事にはDIYを積極的に取り入れましょう。
インターネットや動画サイトには、DIYの方法が大量に紹介されています。
そのため、どんな人でも簡単にDIYが始められるといえるでしょう。
工事費用の節約はもちろん、DIYを通してさまざまな経験もでき、家族間のコミュニケーションになるためおすすめできます。
一度始めてしまえば意外に続けられるのがDIYです。
新築の外構工事の費用に関するよくある質問
ここまで新築工事における外構工事について解説してきました。
最後に、外構工事の費用に関するよくある質問を紹介します。
- 外構工事の費用が払えない場合はどうすればいい?
- コンクリート打ちっ放しにする場合の外構工事の費用相場は?
- ・お金のかからない外構工事はある?
上記3点に絞って、それぞれ回答していきます。
外構工事の費用が払えない場合はどうすればいい?
外構工事の費用が払えないケースにはいくつかありますが、対策の結論としては、必ず事前に資金調達方法を確保しておくことです。
例えば、自己資金として外構工事が用意できそうにないのであれば、建物本体代金に加えて外構工事分についても融資申し込みしましょう。
諸条件によって外構費用が借りられなかった場合には、サポートローンによって外構費用分を確保する方法もあります。
ただしこの場合は、本体の住宅ローンに影響を及ぼさないかを必ず確認しましょう。
いずれの方法でも借入れができなかった場合の選択肢は2つです。
一つは、やりたい外構の資金を親戚などから借りるという行為です。
ここでの注意点は、カードローンや消費者金融は利用しないことです。
住宅ローン自体も借りられない可能性が高くなるため、絶対にやめましょう。
もう一つの選択肢は、予算を超えた費用がかかる外構工事はしないことです。
当初の予算で収まる最低限の外構工事のみにしておくことで、それ以上の外構費用は不要となります。
間違っても、資金調達ができていない状態で外構工事を進めることだけは絶対にしないようにしましょう。
コンクリート打ちっ放しにする場合の外構工事の費用相場は?
コンクリート打ち放しの外構費用の目安は、1㎡あたり1万円前後となります。
コンクリート打ち放しは、主にガレージスペースなどの部分に設けることが多いです。
例えば、余裕のあるガレージスペース1台分(3m×5m)であれば、10〜15万円が相場といえるでしょう。
お金のかからない外構工事はある?
お金が全くかからない外構工事はありません。
ただし、外構工事がプランに含まれている住宅を購入する、もしくは過度な外構工事をしないといった方法で費用を抑えることは可能です。
郊外などの新築で、外構工事を一切しないケースもあります。
ただし、これらは水はけが良い立地条件であるなどのケースです。
外構工事によって勾配を付けないと水が溜まるなどの立地では、外構工事をしないことでかえって不利益を生むことにもなりかねないので、注意が必要です。
まとめ:新築の外構にこだわるならメリハリを大切に
今回は、新築の外構工事や費用に関して解説しました。
新築の外構は新築全体の外観にも影響するため、とことんこだわりたい部分ですが、一方で費用との相談も必要です。
そのため、メリハリをつけてプランニングすることが重要といえるでしょう。
本記事のまとめは以下のとおりです。
・外構工事は「こだわり」と「メリハリ」のバランスを大切に ・外構工事をしない選択肢もあるが、水が溜まるなどのトラブルに注意 |
建匠では、お客様の状況に合わせて、建てた後に困らない資金計画を提案しています。
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