家を買う理想的な年齢は?年代別のメリット・デメリットやポイントを紹介
家づくりは人生において重大なイベントの一つです。そのため、購入時の年齢がその後の生活に与える影響は無視できる問題ではありません。
そこで今回は、家を買う理想的な年齢について解説します。マイホーム購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。
Contents
家を買う理想的な年齢は?
家を買う理想的な年齢は、家族構成やライフスタイルにより各々が考えるべき問題です。
他の方にとっての理想的な年齢が、自分たちにとっても最適であるとは限りません。
ただし、他の方の考えを参考にすることは悪いことではありませんので、2020年度フラット35利用者調査をもとに、平均的な数値をチェックしておきましょう。
- 家を買う平均年齢
- 家を買う平均年収
順番に解説します。
家を買う平均年齢
平均年齢 |
|
全体 |
40.3歳 |
注文住宅 |
43.4歳 |
土地付き注文住宅 |
37.6歳 |
建売住宅 |
39.3歳 |
マンション |
42.8歳 |
中古戸建て |
42.5歳 |
中古マンション |
42.4歳 |
住宅取得者の平均年齢は40.3歳となり、30代で住宅を取得している方が最も多い割合を占め、次いで40代、20代の順番となります。
30代・40代は、結婚や出産などライフステージの変化が表れやすい年代であり、それに合わせて住宅の購入を決める方が多いのも納得の話です。
家を買う平均年収
平均世帯年収 |
|
全体 |
602万円 |
注文住宅 |
594万円 |
土地付き注文住宅 |
634万円 |
建売住宅 |
557万円 |
マンション |
788万円 |
中古戸建て |
494万円 |
中古マンション |
586万円 |
住宅取得者の平均世帯年収は602万円となり、400〜500万円が最も多い割合を占め、次いで500〜600万円、300〜400万円と続く状況です。
住宅の購入では、住宅ローンを利用する方がほとんどであり、ある程度の借入金額を確保するためにも、安定した年収が購入の目安になっています。
20代で家を買うメリット
20代で家を買うメリットをまとめていますので、若いうちにマイホーム購入を検討している方は、内容を把握しておきましょう。
- 定年までに住宅ローンを完済できる
- 長期ローンを組むことで月々の返済額が少なくなる
- 老後に必要な資金を貯めやすい
順番に解説します。
定年までに住宅ローンを完済できる
一つ目のメリットは、定年までに住宅ローンを完済できることです。
35年ローンを組んだ場合も、定年後の返済を心配する必要がありませんので、安定した老後の生活に繋がります。
長期ローンを組むことで月々の返済額が少なくなる
長期ローンを組むことで月々の返済額が少なくなることもメリットの一つです。
返済期間を長く設定する程、月々の返済額を抑えられますので、安定した返済プランを立てやすくなることが理由に挙げられます。
老後に必要な資金を貯めやすい
一つ目のメリットに共通する内容ですが、老後に必要な資金を貯めやすい点も忘れてはいけません。
一般に定年後の再雇用でこれまでの収入を維持することは難しいので、完済が早ければ早いほど、老後の生活にゆとりが生まれるでしょう。
20代で家を買うデメリット
一方、20代で家を買うデメリットも存在します。自分たちの暮らしにどのような影響があるかを見極めた上で、購入を判断して下さい。
- ライフプランの変化に対応しにくい
- 予算が少ないため理想の家を購入できない可能性がある
順番に解説します。
ライフプランの変化に対応しにくい
一つ目のデメリットは、ライフプランの変化に対応しにくい点が挙げられます。
若い内は、ライフプランがどのように変化するかを予測しづらいため、住宅の購入がその後の選択肢を狭める結果となりかねません。
予算が少ないため理想の家を購入できない可能性がある
20代は収入が低い傾向にあり、収入が低ければ住宅ローンの借入金額に制限が出ますし、頭金を貯める期間が他の年代に比べて短くなることを覚えておきましょう。
30代で家を買うメリット
30代で家を買うメリットをまとめていますので、自分たちの暮らしにプラスとなるか見極めて下さい。
- 住宅ローンが組みやすく返済もしやすくなる
- 頭金が用意できれば20代よりも借入額を抑えられる
- 希望の家を建てやすくなる
順番に解説します。
住宅ローンが組みやすく返済もしやすくなる
住宅ローンが組みやすく返済もしやすくなる点は、30代で家を買うメリットの一つです。
年収の増加に伴い、借入可能金額も増えますし、手元資金を貯める余裕も出てくるでしょう。
それにより、資金計画の幅が広がり、家計に無理のない返済プランが立てやすくなります。
頭金が用意できれば20代よりも借入額を抑えられる
頭金を用意することで、20代よりも借入額を抑えられる点も忘れてはいけません。
住宅取得費用は、頭金で不足する金額を住宅ローンで賄いますので、30代は頭金の準備がしやすい点で20代よりも有利といえるでしょう。
希望の家を建てやすくなる
希望の家を建てやすくなることもメリットの一つです。
20代と比較して資金計画の幅が広がり、ライフプランも固まってくる年代になることが理由であり、将来の変化に合わせて家づくりをしやすくなります。
30代で家を買うデメリット
30代で家を買う方は多いものの、デメリットも存在しますので、自分たちの暮らしへの影響を見極めて下さい。
- 20代よりも返済期間が短くなる
- 住宅ローンに教育費等の出費が重なる
順番に解説します。
20代よりも返済期間が短くなる
20代よりも返済期間が短くなることは、デメリットといえるでしょう。
購入時の年齢次第では35年の返済期間を選択すると、定年までに完済できませんので、返済期間を短縮する判断が求められます。
住宅ローンに教育費等の出費が重なる
30代は子供の進学が重なるタイミングであるため、月々の返済に教育費等の出費が重なると、家計を圧迫する恐れがあります。
将来の支出を見越して、過度に借入しないように注意して下さい。
40代で家を買うメリット
40代で家を買うメリットをまとめています。自分たちの暮らしにどのようにプラスに作用するかをイメージしながら見ていきましょう。
- 将来の見通しを立てやすい
- 頭金を準備しやすくなる
- 老後を見据えた家を建てられる
順番に解説します。
将来の見通しを立てやすい
一つ目のメリットは、将来の見通しを立てやすいことが挙げられます。
20代・30代に比べて、ライフプランが固まっており、住宅の購入が先の人生の選択肢を狭めるリスクは少ないといえるでしょう。
頭金を準備しやすくなる
頭金を準備しやすくなる点もメリットの一つです。
20代・30代では物件価格の1〜2割程度が現実的なラインですが、40代であれば手元資金から頭金に充当できる余裕が作りやすいため、資金計画に幅を持たせられます。
老後を見据えた家を建てられる
老後を見据えた家づくりが可能である点も忘れてはいけません。
家族構成が大きく変わる可能性も低いことが理由であり、土地選びや間取りなど、老後の暮らしやすさを重視した家づくりが可能です。
40代で家を買うデメリット
40代で家を買うデメリットをまとめていますので、自分たちの家づくりにどのような影響があるかを見ていきましょう。
- 35年の住宅ローンが組みにくくなる
- 返済計画を入念に行う必要がある
順番に解説します。
35年の住宅ローンが組みにくくなる
一つ目のデメリットは、35年の住宅ローンが組みにくくなることです。
住宅ローンの完済時年齢は80歳未満と定められており、申込時の年齢が45歳を超えるケースでは、35年の返済期間を組むのは難しいでしょう。
返済計画を入念に行う必要がある
返済期間が短くなると、月々の返済の負担が増えますので、頭金を準備するなど入念な返済プランが求められます。
また、定年後に返済が残らないようにする配慮も必要であり、住宅取得費用を含めて慎重に判断して下さい。
50代で家を買うメリット
50代で家を買うメリットをまとめていますので、住宅購入時の判断材料にして下さい。
- ライフプランの変化が少ない
- コンパクトな家で建築費を抑えられる
- 間取りの自由度が高くなる
順番に解説します。
ライフプランの変化が少ない
50代ともなれば、ライフプランの変化は少なくなりますので、将来を見越した家づくりがしやすい点はメリットといえるでしょう。
優先順位を決める上で、より自分たちの暮らしやすさを追求できることも魅力です。
コンパクトな家で建築費を抑えられる
50代ともなれば、子供が独立して夫婦2人暮らしということも珍しくありません。コンパクトな家で事足りますので、建築費用を抑えられる点もメリットといえるでしょう。
間取りの自由度が高くなる
間取りの自由度が高くなる点もメリットの一つです。
部屋数や広さが不要であれば、平屋住宅などバリアフリー設計で自分たちの暮らしやすい家を作りやすいでしょう。
家づくりの優先順位の決め方がシンプルになるため、その分家づくりの自由度も高まります。
50代で家を買うデメリット
一方、50代で家を買うことにはデメリットもありますので、どのような影響があるかを把握しておきましょう。
- 住宅ローンが組みにくくなる
- 病気など予想外の出費が必要な可能性がある
順番に解説します。
住宅ローンが組みにくくなる
一つ目のデメリットは、住宅ローンが組みにくくなることです。
完済時年齢による返済期間の制限だけでなく、申込者の健康状態の悪化が理由に挙げられます。
民間金融機関では団体信用生命保険に加入できなければ、借入自体ができません。
病気など予想外の出費が必要な可能性がある
病気など予想外の出費が発生する可能性があることもデメリットといえるでしょう。
返済期間が短くなる分、頭金の準備が重要ですが、手元資金を減らしすぎると緊急時の出費に対応できません。
家を買う際に考えるべきポイント4つ
家を買う際に考えるべきポイントをまとめていますので、自分たちの家づくりのイメージしながら見ていきましょう。
- 返済負担率
- 自己資金の割合
- 住宅ローンの減税制度
- 間取り
順番に解説します。
返済負担率
返済負担率は20〜25%程度が目安とされていますが、年収の増加が見込まれる20代であれば、多少オーバーしても、若いうちに家を買うのもよいでしょう。
一方、30代・40代にあっては、教育費用などの兼ね合いもあり、過度な借入は返済プランの破綻に繋がりかねませんので、25%を目安とすることをおすすめします。
自己資金の割合
自己資金の割合は、1〜2割が目安とされていますが、年収の増加が見込まれる20代であれば、頭金なしのフルローンでの購入も選択肢の一つです。
一方、年齢が上の世代では、頭金を貯める余力も生まれやすいので、借入金額を抑えるためにも手元資金を貯めておきましょう。
住宅ローンの減税制度
住宅ローンの減税制度は、年代を問わず利用すべきですが、還付額を増やすために借入も増やすことはおすすめできません。
また、制度の利用には10年以上の返済期間が必要であるため、40代・50代の方は繰り上げ返済などにより10年を下回らないように注意が必要です。
間取り
20代・30代の方は間取りを決める際に、家族が増える可能性を考慮しなければなりませんが、40代・50代の方は、現在の暮らしを重視して家づくりが可能です。
最適な間取りは、ライフステージの変化により変わることを覚えておきましょう。
家を買う年齢に関するよくある質問
家を買う年齢に関するよくある質問をまとめていますので、他の方の疑問点を自分たちの家づくりに置き換えて考えてみましょう。
- 家を買ってはいけない年齢はある?
- 20代で頭金なしで家を買うことは可能?
- 家を買うタイミングはどう決めるべき?
順番に解説します。
家を買ってはいけない年齢はある?
家を買ってはいけない年齢は基本的にはありません。
ただし、購入時の年齢ごとにメリット・デメリットが存在しますので、自分たちの暮らしにどのような影響があるかを見極める必要があります。
20代で頭金なしで家を買うことは可能?
20代で頭金なしで家を買うことは可能です。
低金利が続く現在では、フルローンでの購入も珍しい話ではありません。ただし、金利の優遇を受けられないなどのデメリットがありますので、慎重に判断して下さい。
家を買うタイミングはどう決めるべき?
ライフプランを家族と一緒に相談しながら、購入の時期を見極めて下さい。
また、最適なタイミングを逃さないためにも、手元資金を蓄えておくなど家づくりの備えをしておくことが重要です。
家を買う年齢に応じたメリット・デメリットを考えて計画を立てよう
家を買う年齢に応じたメリット・デメリットは先に述べた通りであり、最適なタイミングを選ぶためにも、それぞれの内容を把握しておくことをおすすめします。
若い内の購入も、年齢を重ねてからの購入もどちらが正解という話ではなく、自分たちの暮らしに合ったタイミングを選ぶことが重要です。
建匠では、一組ひと組のご家族にあったオンリーワンの家を提案しています。家づくりのタイミングにお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。