家づくりに頭金はいくら必要?一般的な相場や頭金ゼロの場合についても解説
マイホームの購入を検討する上で、頭金をいくら準備するかは頭の痛い問題です。
頭金が多い方が望ましいことは分かりますが、他の方がどれくらい頭金を準備して、住宅の購入に臨んでいるのかは気になるところでしょう。
そこで今回は、家づくりに頭金はいくら必要であるかについて解説します。
これから家づくりに取り組む方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい
Contents
そもそも家づくりの頭金とは?
家づくりの頭金とは、住宅取得費用の内、手元資金である現金で支払うお金のことです。
多くの方は住宅ローンを利用しており、住宅取得費用から借入額を引いた金額が頭金ともいえます。
手付金・契約金は契約成立時に支払いますが、頭金を支払うタイミングは契約から引き渡しの間となります。
このように、支払いのタイミングに違いがあることを覚えておきましょう。
家づくりの頭金の一般的な相場
家づくりの頭金の一般的な相場を、『2020年度 フラット35利用者調査』を用いてチェックしておきましょう。
ただし、あくまで平均的な数値であり、準備すべき頭金は購入時の年齢などを考慮した上で自分たちの家計に合った金額を決めて下さい。
- 物件価格から見た頭金の割合
- 土地なしで家づくりした場合の平均金額
- 土地ありで家づくりした場合の平均金額
順番に解説します。
物件価格から見た頭金の割合
物件価格から見た頭金の割合は、住宅取得金額の10〜20%程度が相場となります。
購入予定の物件により金額は大きく変わりますので、どれくらい頭金を準備できるかも予算を決める上では重要な要素といえるでしょう。
頭金なしのフルローンでの購入も珍しい話ではありませんので、若いうちにマイホームが欲しいと考える方も購入をあきらめる必要はありません。
土地なしで家づくりした場合の平均金額
頭金 |
住宅取得費用に占める割合 |
|
土地付き注文住宅 |
440万円 |
10% |
建売住宅 |
247万円 |
7% |
土地なしで家づくりをした場合の平均金額は上記の表の通りです。
それぞれ住宅取得費用の10%前後であり、相場通りといえるでしょう。
多くの方が頭金を準備しており、資金計画を立てる上で、有利であることは間違いありません。
また、融資率によって金利の優遇を受けられるケースも多いので、将来に備えて早めに家計の見直しをして、拠出可能な住宅費を算出しておくことをおすすめします。
土地ありで家づくりした場合の平均金額
頭金 |
住宅取得費用に占める割合 |
|
注文住宅 |
619万円 |
17.5% |
土地ありで家づくりをした場合の平均金額は上記の表の通りです。
土地なしのケースと比較して、頭金の金額と住宅取得費用に占める割合が高いことが見て取れます。
また、年齢が上がるほど頭金を貯めやすくなるものの、完済時の年齢を考慮すると返済期間は短く設定する必要があります。
したがって、ライフイベントを考慮して購入を判断しましょう。
家づくりの頭金がゼロの場合の注意点
家づくりの頭金がゼロの場合の注意点をまとめています。
若いうちにマイホーム購入を判断することは悪いことではありませんが、頭金があるケースと比較して金銭面で不利なことは否めません。
したがって、ポイントを押さえて自分たちの暮らしにどのような影響があるかを把握しておきましょう。
- 諸費用を現金で支払う必要がある
- 住宅ローン審査が通りにくくなる
- 借入額が高くなり利息が増える
- 担保割れの危険性
順番に解説します。
諸費用を現金で支払う必要がある
一つ目の注意点は、諸費用を現金で支払う必要があることです。
諸費用ローンを利用すれば短期的な負担を抑えられるものの、住宅ローンとは別に割高な金利がかかるため、最終的なトータルコストが高くつきます。
頭金なしでも家を建てられますが、貯金なしで家を建てるのは現実的ではありません。
したがって、最低限の手元資金を確保しておきましょう。
住宅ローン審査が通りにくくなる
借入金額次第ではありますが、住宅ローンの審査が通りにくくなることも注意点の一つです。
住宅取得費用が同じケースでは、頭金を準備することで返済負担率が下がるので、住宅ローン審査に有利に働くことが理由に挙げられます。
また、仮に審査承認が得られたとしても、無理な借入は家計の負担となりかねないため、頭金なしの場合は購入予算を慎重に決めて下さい。
借入額が高くなり利息が増える
借入額が高くなり利息が増えることも注意点の一つです。
頭金の準備があれば、借入額を減らせますが、頭金ゼロでは購入予算を見直すことしかできません。
年齢とともに収入が増える状況になった時は、繰り上げ返済して元本を減らして支払利息の負担を減らす努力が求められます。
担保割れの危険性
査定した売却予定金額が住宅ローンの残債を下回る、「担保割れ」の危険性についても忘れてはいけません。
不足分を補う資金を準備しなければ、売るに売れないリスクがあります。
購入時に頭金を準備することで住宅ローンの借入額を減らせるので、担保割れが起きる危険性が減ることを覚えておきましょう。
家づくりの頭金を用意するメリット
家づくりの頭金を用意するメリットをまとめています。
頭金を準備しておくことで資金計画に幅が出ますので、これからマイホーム購入を検討される方は内容をしっかりと把握しましょう。
- 住宅ローンの審査が有利になる
- 総支払額が少なくなる
- 住宅ローンの金利が優遇される
順番に解説します。
住宅ローンの審査が有利になる
一つ目のメリットは、住宅ローン審査が有利になることです。
頭金を用意しておくことで、金融機関からの評価が高まることや返済負担率が下がることが理由に挙げられます。
あくまでも審査は総合的な判断にはなるものの、頭金を貯める計画性があれば、十分に返済できることの証明になるでしょう。
また、手元資金を頭金に充当するのか、他の借入の返済に充てるのかの判断は、ケースバイケースなので、自分たちの家計に合った返済プランを立てることが重要です。
総支払額が少なくなる
総支払額が少なくなることもメリットの一つです。
総支払額が少なくなる理由は、住宅取得費用から頭金を引いた金額を住宅ローンで賄うため、借入額を少なく設定できるからです。
金利が比較的高い固定金利では、10%の頭金を用意するだけで支払額に数百万円の差が生まれるケースもあります。
住宅ローンの借入額を減らすためにも、頭金を準備しておきましょう。
住宅ローンの金利が優遇される
住宅ローンの金利が優遇されることも忘れてはいけません。
金融機関による違いはあるものの、融資率が高いと金利が上がり、融資率が低いと金利が下がる傾向にあります。
フラット35を例に挙げると、融資率9割以下で1.44%、融資率が9割超で1.7%となります。
したがって、返済期間が長く借入額の高額な住宅ローンでは、頭金の有無は大きな問題といえるでしょう。
家づくりの頭金を用意するデメリットはほとんどない
家づくりの頭金を用意するデメリットはほとんどありません。
メリットは先に述べた通りであり、頭金を用意することで資金計画に幅を持たせられる上、購入する物件の選択肢も広がります。
また、月々の返済の負担を減らせるので、子供の教育費用や老後の蓄えの準備も容易になるでしょう。
デメリットを強いて挙げるとすれば、貯蓄がなくなることくらいです。
手元資金から頭金に充当する金額を決める際は、生活防衛資金として最低限6ヶ月程度の生活費を手元に残しておきましょう。
急な出費への対応が必要であり、ライフイベントに合わせて必要な費用を想定して手元資金に残す金額を決めることをおすすめします。
家づくりの頭金に関するよくある質問
家づくりの頭金に関するよくある質問をまとめています。他の方の疑問点は、自分たちの家づくりのヒントとなり得ますので、見ていきましょう。
- 頭金に使う貯金はいくら残すべき?
- 頭金は多ければ多い方がいい?
- 頭金が多い方が審査に通りやすい?
順番に解説します。
頭金に使う貯金はいくら残すべき?
先に述べた通り、生活防衛資金として、最低限6ヶ月程度のお金を手元に残しておきましょう。
そのためには、購入費用の10〜20%に加え、6ヶ月分の生活費を合計した金額を目標として、手元資金を貯めて下さい。
すぐに収入を増やすことは難しいので、家計の見直しをして月々の固定費の削減から始めることをおすすめします。
頭金は多ければ多い方がいい?
頭金は多く用意するに越したことはありませんが、必ずしも多ければ得というものではありません。
手元資金が手薄になることに加え、住宅ローン減税と低金利により10年程度はそこまで利息負担も重くならないでしょう。
したがって、相場である住宅取得費用の10〜20%を準備しておけば問題ありません。
頭金が多い方が審査に通りやすい?
住宅ローンの審査は返済負担率だけでなく、総合的な判断となります。
そのため、頭金が多い場合に一定の評価には繋がりますが、審査が通りやすくなるとは限りません。
具体例を挙げると、既往歴など健康状態に問題があれば借入ができないケースも想定されます。
家づくりの頭金は無理のない範囲で準備して少しでも返済を楽にしよう
ここまで、家づくりの頭金について解説してきました。
家づくりの予算は頭の痛い問題ですが、頭金を用意しておくことで、資金計画の幅が広がります。
建匠では、ただマイホームを購入していただくだけでなく、お客様の未来を見据えた資金計画を提案しております。
また、将来住宅ローンに生活を圧迫されることなく、豊かな暮らしを実現できるようなプランもご用意いたします。
マイホーム購入を検討中の方はお気軽にモデルハウスへ足をお運び下さい。