高知県での一人暮らしの家賃相場を紹介していきます。
一人暮らしをすると決めたものの、毎月滞納することなく家賃を支払って行けるのか不安に感じる人は多いもの。
誰かと一緒に暮らす場合はそこまで神経質になることも少ないですが、一人暮らしとなると不安からなかなか踏み込めないでいるという人が多い傾向にあります。
今回は、高知県で一人暮らしを考えている人向けに家賃相場や一人暮らしのコツなどを紹介していきます。
高知エリアの家賃相場
高知県は豊かな緑に囲まれた自然豊かな環境を持った県です。
四国の太平洋側に位置しており、市の西側は丘陵地があって北側は山地が広がっています。
そんな高知県の家賃相場は、平均4~5万円ほどといわれています。
ただし部屋数によっても家賃相場は変動していきますので、参考程度にマンションまたはアパートタイプで目安となる平均相場を以下に記しておきます。
建物種別
間取り
最低家賃
最高家賃
マンション
ワンルーム
3.5万円(土佐市)
5.1万円(四万十市)
1K~1DK
3.7万円(香南市/香美市)
5.1万円(四万十市)
1LDK~2DK
4.4万円(土佐市)
5.4万円(高知市)
建物種別
間取り
最低家賃
最高家賃
アパート
ワンルーム
3.3万円(土佐市)
4.9万円(四万十市)
1K~1DK
3.5万円(香南市)
4.9万円(四万十市)
1LDK~2DK
4.2万円(土佐市)
5.3万円(高知市)
高知の住まいを替える場合の費用は?高知に限らず一人暮らしにかかる費用は家賃だけでなく、引っ越し代や賃貸契約した際の仲介手数料などが発生します。
初月時に発生する費用は、ざっと以下の通り。
・不動産業者への仲介手数料
・家賃
・敷金や礼金
・引っ越し代
・(家具家電の買い替え)
引越し業者を利用しないとしても、不動産業者への仲介手数料と、頭金を含む家賃は確実に発生します。
仲介手数料は、法律で貸主と借主に家賃半月分+消費税といった上限が決められています。
ただし、物件の中には仲介手数料が無料と宣伝しているところも珍しくありません。
近年では、借り手がつきやすくするために敷金/礼金ゼロ、もしくはどちらかゼロというような表記にしているところが増えてきています。
引っ越し代に関しても、自分たちで行う場合は費用はかかりませんが業者を雇う場合引っ越し代が発生します。
遠方から引っ越しする人はもちろん、家具や家電など荷物が多い人は当然費用がかさむもの。
依頼業者やシーズン、荷物の量によって料金は変動するので、多少のばらつきは出てくるでしょう。
高知の家賃を安く抑えるコツ
高知に限らず家賃を安く抑えて物件を探したい場合は、初期費用をできる限り抑えるということに重点を置いて探すことをおすすめします。
初期費用は契約する物件によって異なるものの、一般的に以下が挙げられます。
・敷金や礼金がかからない物件や、フリーレント物件を選ぶ
・不動産の繁忙期(引っ越しシーズン)を避ける
・不動産や大家に家賃などを交渉してみる
・最初から家具や家電が付いている物件を探す
まず敷金や礼金は、初月の家賃とは別で発生する初期費用です。
また、フリーレント物件は決められた一定期間内に解約した場合違約金が発生するものの約1ヶ月分の家賃負担がない物件ですので、大幅に初期費用のカットが見込めます。
もっと初期費用を抑えたい場合は、あえて引っ越しシーズンを避けて物件探しから引っ越しまでを行うのがおすすめ。
シーズンを避けるだけでも大体5,000円~1万円程安く引っ越せるのでお得です。
物件探しの段階で良い物件が見つかったら、不動産や大家に家賃などを交渉してみるのも1つの手。
多くの人が提示された金額でそのまま契約に移行することが多いのですが、大家的には空室を出す期間が続くくらいなら多少なりとも安くして借りてほしいという場合があります。
当初の家賃が5万円に対して1万円にしてほしいというような無理のある条件さえ提示しなければ、ある程度検討はしてくれる可能性はあります。
引っ越し後の家具や家電を新しく買い替えなければならないという人は、最初から備え付けの物件を検討してみましょう。
次に引っ越しするまでに資金を貯めておけばいいだけですので、1つ候補として考えてみてはいかがでしょうか。
一人暮らしの家賃を抑えるコツ
家賃をできるだけ安く抑えるコツはいくつか存在していますが、前提として一人暮らしに適した間取り選びが重要です。
一人暮らしだとしても、広々した空間に住みたいと憧れを持っている人は多いもの。
しかし、部屋が多すぎたり広過ぎたりしてしまうと、空間を持て余してしまいます。
家賃が高くなることにも繋がりますので、家賃を抑えたい人はワンルーム~1DK辺りがおすすめです。
1DKだとリビングにはテーブルやテレビなど、人を2~3人呼んでも窮屈にならない家具配置ができるのがベスト。
寝室など別室に関しては、ベッドやパソコンデスクなど置いて自分が快適だと感じてなおかつ程度ゆとりが持てる広さを設けるのが最適です。
賃貸物件は条件次第で自分好みの空間が見つけられるもの。
そのため理想のインテリアや部屋のレイアウトなどを考えると、より良い空間を実現したいがためについ欲張ってしまいがちになります。
ですが住む人のスタイルに合うように物件を選ぶことで、できる限り理想に近くすることは可能です。
大学生がよく利用する路線を選ぶ
大学生がよく利用する路線周辺には、学生向けの物件が多く存在しています。
そのため、家賃が比較的安い物件が多い傾向にあります。
できる限り家賃を抑えて家を探したいという人は、学生がよく利用する路線周辺を狙って探すのがおすすめ。
利用者の少ない路線で物件探す
毎日多くの利用者が集まる路線や駅周辺は需要が高いので、その分家賃も割高になりやすいです。
通勤や通学が不便だと感じないようであれば、エリア候補として検討してみましょう。
1駅違うだけで家賃相場が異なる場合がある
同じ路線を利用したとしても、たった1駅違うだけで家賃相場が異なる場合があります。
A駅周辺の家賃相場は平均4.5万円だったが、隣のB駅は3万~3.5万円だったということがまれにあります。
電車をよく利用する人は、可能であれば前後の駅や路線毎に物件を探してみるのもおすすめです。
駅からの物件までの距離や築年数を気にせず探す
物件の価格は駅からの距離と築年数で家賃相場が変動します。
家賃をとにかく抑えたい場合は、駅からの物件までの距離や築年数を気にしないで探すと見つかりやすいです。
どちらか片方を優先するのも1つの方法で、普段車移動が多いため築年数がやや新しい物件を選ぶのもアリです。
自分で探すのに限界を感じる前にプロに頼る
自分である程度物件を探すのは良いことですが、条件にこだわり過ぎて自分が知らない間にどんどん空室が埋まっていくという状況はよくある話。
根気よく探すのも時には必要ですが、自分で探すのに限界を感じる前にプロに頼るのも大切なことです。
実際に不動産へ足を運んで、プロの力を借りると家賃を抑えつつ条件の良い物件を紹介してもらえます。
高知県で一人暮らしが家族をもった場合の理想の間取りは?相場はどのくらい?
一人暮らしに最適な間取りは、ワンルームから1DK辺りがおすすめということを紹介してきました。
ここでは一人暮らしが家族を持った場合、世帯人数毎に理想的な間取りを紹介していきます。
戸建ての値段相場も併せてチェックしていきましょう。
世帯人数から間取りを考える
世帯人数が増えれば増えるほど、部屋の間取りは比例して増えていくもの。
例えば元々1人で住んでいた1DKの部屋に、結婚相手が住み出して子供が生まれるとなると手狭だと感じてしまいます。
家を建てる際にも同じことが言え、現状だけを考えて間取りを決めてしまうと後々後悔だけが残ります。
将来的な間取りを想定する際には、最終的な世帯人数や年齢層を考慮して考える必要があるのです。
・子供は3人欲しい
・子供1人1人に部屋を与えたい
・家を建てたら親との同居を考えているなど
10年20年先のことも考えて、しっかりと間取りを決めましょう。
世帯人数から考えるおすすめの間取り
具体的な間取りが分からない人のために、ここでは世帯人数毎におすすめの間取りを紹介していきます。
あくまでも一般的に理想とされる間取りですので、参考にしてみてください。
2人暮らしの場合
カップルや夫婦2人で住むことを想定した間取りを考えているのなら、リビングやダイニングといった共有空間と各々1人の時間が確保できる趣味などの居室スペースを設けるのがおすすめ。
寝室を共有にするのも良いですが、ライフスタイルに応じてもう一部屋プライベート空間を設けても良いでしょう。
将来的に子供が欲しいと考えているなら、広めの空間を一部屋用意するのもおすすめです。
広めにしておくと、子供が2人に増えた時に仕切りを作るなどして対応が可能です。
3人暮らしの場合
夫婦に子供1人を想定した間取りを考えているのなら、2LDK以上が理想です。
夫婦と子供の寝室を設けていれば、ある程度子供が大きくなったとしても家族間でプライバシーが守られます。
子供が大きくなると荷物が増えるので、収納スペースが多いに越したことはありません。
現状3人家族で、今後もう1人子供が欲しいと考えている人は、2人暮らしの時同様広めの空間を一部屋用意するのもおすすめです。
今は必要だと感じない3LDKの間取りだとしても、最初から用意しておくと子供が大きくなった時に書斎や趣味の部屋などにすることもできます。
4人暮らしの場合
夫婦に子供2人を想定した4人暮らし用の間取りを考えているのなら、3LDK以上が理想です。
3人暮らし用の間取りに加えて、来客が多い世帯は客間を設けて4LDKにするのもおすすめ。
その内一部屋はリビングに隣接させておくと、来客の有無に限らずゆったり広々とした快適な空間が作り出せます。
世帯人数別・居住面積水準
国土交通省が公開している「住生活基本計画における居住面積水準」では、世帯人数に適した居住面積水準について紹介されています。
世帯人数別の面積例
最低居住面積水準
誘導居住面積水準
2人
30㎡
55㎡~75㎡
3人
40㎡
75㎡~100㎡
4人
50㎡
95㎡~125㎡
近年では荷物を多く持たない家庭が増加傾向になり、「ミニマルライフ」や「断捨離」がブームとなっているとのこと。
シーズン毎に利用するものは、別途レンタル倉庫などを借りてそこに預ける人も少なくありません。
世帯によってはロフトや収納スペースを設けるところもあり、スペースを有効活用して説活しています。
一戸建て相場
高知県で戸建てを検討している人は、部屋数によって価格相場が異なります。
参考程度に目安となる平均相場を以下に記しておきます。
3DK以下
3LDK~4DK
4LDK~5DK
5LDK以上
高知の平均相場
1,737万円
2,508万円
2,524万円
1,831万円
2,395万円
高知では3LDK~4DKの間取りを持った一戸建てが多い傾向にあります。
ですが価格に差があるのは間取りだけのせいではなく、購入時期によっても価格相場が推移しているようです。
間取り別の価格相場推移に関しては以下の通り。
間取り
最低価格相場
最高価格相場
3DK以下
1,342万円(11月)
1,785万円(5月)
3LDK~4DK
2,406万円(6月)
2,541万円(12月)
4LDK~5DK
2,490万円(2月)
2,746万円(7月)
5LDK以上
1,799万円(2月)
2,346万円(8月)
上記は2020年のものですので、不動産とよく相談して購入時期などを検討しましょう。
まとめ
高知県で一人暮らしする際の相場と負担の少ない家賃の決め方を紹介してきました。
高知で新生活を始める際の参考にして頂ければと思います。
夢のマイホームを建てるには、家を建てるための土地が必要です。
土地はどこも同じではなく、人によっては分譲住宅を選ぶ人もいるので周辺環境によっても住みやすさが大きく変わってきます。
建物も大事ですが、土地選びを疎かにしてしまうと住み始めてからさまざまなトラブルに悩まされる可能性が考えられます。
今回は、分譲住宅のデメリットや分譲住宅が向いている人などを紹介していきます。
分譲住宅とは?
そもそも分譲住宅とは、購入予定の土地に建物が既に建っている住宅のことです。
土地を「分譲地」と呼び、建物のことを「分譲住宅」と呼びます。
注文住宅は建物とは別に土地を別で購入しなければなりません。
一方で分譲住宅は、既に土地の上に住宅が建っているので土地と建物をセットで購入することが可能。
分譲住宅の多くが似たような外観をしており、町並みを形成するように並んでいることがほとんどです。
どのため周辺の住宅はどれもコンセプトを持って作られているため、似たような間取りになっています。
分譲住宅とよく間違われる「建売住宅」との違いは、土地が分譲地かどうかという部分のみ。
複数の土地をまとめて売りに出しているのが「分譲住宅」で、一戸だけ個別で売りに出しているのが「建売住宅」です。
分譲住宅のデメリット
ここからは分譲住宅のデメリットについて紹介していきます。
分譲住宅のデメリットは、大きく分けて以下3つが挙げられます。
1.間取りや仕様が決まっている
2.同じような外観の家が多い
3.郊外にあることが多い
それぞれチェックしていきましょう。
間取りや仕様が決まっている
分譲住宅のデメリットの1つに、自分で好きなように間取りや外観が選べないというもの。
注文住宅なら一から間取りや設備などが自由に決められます。しかし、分譲住宅の場合だと自分たちが思い描く理想がそのまま形となることはありません。
建物の工事が行われている段階で購入したとしても、基本的に間取りや外観のデザインなどの変更は行えません。
複数の土地をまとめて売りに出しているのが分譲住宅ですが、販売戸数が多いため自分たちにあった一軒が見つかる可能性も高くなります。
ですが、ほとんどコンセプトが同じ物件なので、細かい希望が実現しにくい傾向にあります。
自分たちの理想を100%叶えたいという人は、分譲住宅ではなく注文住宅を検討するのが良いでしょう。
同じような外観の家が多い
先ほども紹介した通り、分譲住宅は周辺の建物が似たような外観をしているため間取りが類似していることがほとんど。
間取りや外観にこだわりたいという人には不向きだといえます。
そのため分譲住宅で100%の理想を実現することは難しいとされています。
さらに分譲住宅は同エリアに複数の住宅が一斉に建設されるため、似たような外観の建物には同じ建材が使われているのです。
そのため、間取りはもちろん外観に自分たちの個性を出したいという人にもデメリットになります。
ですが決まった間取りや外観ではあるものの、家具の配置や敷地内なら柵を立てたり玄関ドアまでの道に砂利などを敷いたりすることで個性を出すことは可能な場合があります。
郊外にあることが多い
分譲住宅の大きなデメリットとして、郊外に立地するケースが非常に多いです。
分譲住宅が郊外に多い理由としては、都市部のマンションより手頃感を出したいというのが挙げられます。
その分注文住宅などに比べて販売価格が大幅に安くなっている傾向にあります。
駅から遠いなどの理由で郊外に集中しているものの、建物自体はしっかりと作られているので普段から車移動を中心とした生活を送っている人ならさほどデメリットを感じないでしょう。
分譲住宅はデメリットばかりではない
上記では3つのデメリットについて紹介してきましたが、デメリットばかりが分譲住宅ではありません。
・購入前に住宅を確認できる
・注文住宅よりも費用が安い
上記2つについて紹介していきます。
購入前に住宅を確認できる
購入前からその土地には建物が建っているので、賃貸物件の内見のように事前に住宅を確認できるのは大きなメリットだといえます。
購入前にどのような物件なのか確認することができるので、住む前から具体的にどのような暮らしができるのかイメージしやすいです。
この部屋は夫婦の寝室として家具は何をおいて、将来的にこっちの部屋は子供部屋として使いたいなどと明確に決められるのが分譲住宅ならではの特権でもあります。
日当たりの良さや収納スペースなど、生活環境を左右する要素の確認が行えます。
内見の際に感じたデメリットなども確認できるので、事前に対処法が見つかりやすいのも大きな特徴だといえます。
注文住宅よりも費用が安い
郊外に立地していることが多い分譲住宅ですが、先ほども紹介した通りなんといっても注文住宅より安く購入できるのは嬉しいポイント。
住宅購入は多くの人にとって大きな買い物ではありますが、できることなら費用を押さえたいものです。
分譲住宅なら一から建物を設計する必要がないので、本来注文住宅でかかる費用を大幅に削減することが可能です。
一から家を建てるだけの購入資金は用意できないけれど、分譲住宅なら購入に必要な費用と返済していく住宅ローンのことだけを把握しておけば今後の予定が立てやすいです。
分譲住宅が向いている人
将来的にマイホームを検討しているが、可能ならリーズナブルに購入したいという人は分譲住宅がおすすめです。
賃貸物件からすぐにマイホームを持って引っ越したいという人にも最適で、とにかく土地エリアを優先したいなら分譲住宅が最適です。
実際に自分の目で建物はもちろん街並みなどの確認ができるので、100%細かく決められなくて良いという方は分譲住宅を検討してみてください。
まとめ
分譲住宅のデメリットや特徴などについて紹介してきました。
マイホーム選びはたくさんの要素の中から最終的にいくつか絞って購入していくもの。
間取りや立地、さらには入居時期などこだわりたいポイントは人それぞれです。
コストを抑えて、マイホームの購入を検討している人は分譲住宅を視野に入れて考えてみてはいかがでしょうか。
家づくりの流れやおおよその期間を詳しく解説!工程ごとのポイントも丸わかり
家づくりの理由はさまざまですが、家を建てよう思ってから引き渡しまでにどのくらい期間を要するのか分からない人は結構います。
しっかりと計画を立てることで、今の暮らしからスムーズに新しい家への移行が可能です。
今回は、家づくりの流れやおおよその期間を詳しく紹介していきます。
家づくりの流れ
家づくりの流れとしては、以下の通り。
1.情報収集や予算の決定
2.施工会社の選定
3.土地探しや購入
4.住宅ローンの事前審査
5.間取りや設備を検討
6.建築請負契約を結ぶ
7.住宅ローンの本審査
8.着工から引渡し
それぞれチェックしていきましょう。
情報収集や予算の決定
まずは理想の住まいを手に入れるために、さまざまな情報収集を行いつつ予算を決定していきます。
あなたが理想とする快適な暮らしを、大まかで良いのでイメージするところから始めましょう。
・生活の拠点となる住みたいエリアへのこだわり
・間取り
・デザインなど
自分にとってこれだけは絶対に譲れないというポイントを明確にしてください。
イメージが全然湧かないという人は、住宅展示場に行って全体のイメージ像を膨らませるのもおすすめ。
現時点で時間に余裕がないという人は、空き時間にでもネットなどで良いなと思った物件を参考にするのも良いでしょう。
ある程度暮らしをイメージしたら、理想を実現できる予算を決めます。
物件の購入金額はいくらが良いのか知りたい人は、各不動産サイトなどでおおよその購入予算をシミュレーションするのもおすすめ。
提示された金額の住宅がかならずしも購入できるとは限らないので、予算を決める段階の目安として活用してみましょう。
施工会社の選定
大まかなイメージと予算が一通り決まったら、施工会社の選定へと移ります。
施工会社は住宅設計から建築までをしてくれるので、できるだけ早めに住宅を完成させたいという人は施工会社選び早めの方がメリットは大きいです。
住む家のイメージを決めつつ施工会社も選びたいという人は、実際に住宅展示場などに足を運んで相談している人も少なくありません。
ここで注意して欲しいのは、流れに任せて会社を決めてはいけないということ。
相談の段階で親身にサポートしてくれる会社がおすすめです。
担当営業との相性は家づくりをする上でとても重要で、理想を提示した際にメリットだけでなくデメリットもしっかりと話してくれるのが理想。
対応力の高さはもちろん、こちらの要望などをすぐに反映してくれる会社を選びましょう。
土地探しや購入
家を建てる場所となる土地探しはとても重要。
住宅に力を入れたいのは分かりますが、住みやすい家を手に入れるためにはベースをしっかりする必要があります。
土地選びにおいて妥協点が多い、いざ住み始めた時に不便だと感じる部分が目立ちます。
長くその土地に住む予定なので、あとから暮らしに支障が出ないためにもじっくりと条件を照らし合わせながら探していきましょう。
住む家のイメージよりも、先に土地を決める人も多い傾向にあります。
土地探しで注目してほしいポイントは、大きく分けて6つ。
1.土地周辺の環境確認
2.自宅と駅までのアクセス
3.通勤や通学の利便性
4.土地の形や広さ
5.商業施設の確認
6.災害に向けた安全度の高さ
土地周辺の環境確認の際は、車通りの多さや街灯の多さやなどを中心に確認しましょう。
昼間に確認するのも良いですが、夜に行って実際に街の雰囲気を感じることで見えてくるものもあります。
住宅ローンの事前審査
住宅ローンには「事前審査」と「本審査」の2つが存在しています。
会社を決める段階で、同時に金融機関で住宅ローンの審査を進めて行くと後々スムーズに物事が運べます。
事前審査は本審査よりも簡易的で、申込者本人の年収や物件購入に充てられる自己資金などの割合で審査が行われるのです。
審査内容は以下の通り。
・年齢
・健康状態
・担保評価
・借入時年齢
・年収
・勤続年数
・連帯保証
審査項目は利用する金融機関によって異なるものの、書類に記入してから平均して3日~1週間で結果が出ます。
間取りや設備を検討
理想とする暮らしをイメージするだけでしたが、本格的に希望を実現していくには会社との細かな打ち合せを元に間取りや設備などを決定していきます。
各部屋の空間設計はもちろんのこと、それぞれ取り付けたい設備などを施工会社と相談していくことで理想とするライフスタイルの実現に繋がるのです。
ここでは間取りや内装を決めて行くだけではなく、建物の外壁などにもこだわりを追求していくので非常に細かく設定していくことを覚えておきましょう。
人それぞれ予算が決まっているのでどれだけ調整が効くかはその人次第ですが、1つずつ全体のバランスを見て決めて行くことをおすすめします。
建築請負契約を結ぶ
間取りなどを決めて行く段階でこれから自分たちが住む家が建つという実感が湧いてきますが、住宅の全体像が固まってくるのは、おおよそこの段階。
・工事請負契約書
・見積書
・設計図書
契約はそんなに時間はかからないので、上記3つの契約書類を受け取って契約内容に納得したら建築請負契約を結びます。
住宅ローンの本審査
住宅ローンの事前審査が通ったら、今度は本審査へと移行します
ここで注意してほしいのは、本審査は事前審査よりも厳しくチェックが入るので事前審査が通ったとしても本審査で落ちてしまう場合があります。
審査の基準となる内容は以下の通り。
・借入申込金額と頭金
・返済負担率
・返済完了時の年齢
・契約者の所得(年収)
・健康状態など
最後の健康状態が意外と盲点になりやすく、住宅ローンの審査では団体信用生命保険の加入に影響する項目となります。
もちろん金融機関によって審査項目は異なりますが、多くが審査対象の項目に設定しているところがほとんど。
健康状態の良し悪しでも判断されるので、注意してください。
着工から引渡し
見積り内容に加えて、住宅完成までのスケジュールを確認したら工事を開始します。
工事をしながら随時内装材や設備機器の確認をしながら進めて行くので、完成までの工程も楽しめます。
予算にある程度余裕があるなら、この際に内装材の追加などを検討することも可能。
完成した建物は、外観はもちろん実際に内覧して問題がないかのチェックが入ります。
確認後は登記をして、晴れて物件譲渡となります。
家づくりにかかるおおよその期間
家づくりの期間は注文内容によって多少異なるものの、最大でも約15ヶ月は目安として考慮しておくと完成までの予定が立てやすくなります。
・情報収集や予算の決定…1ヶ月
・施工会社の選定…1ヶ月
・土地探しや購入…3ヶ月
・住宅ローンの事前審査…1週間
・間取りや設備を検討…1ヶ月
・建築請負契約を結ぶ…1ヶ月
・住宅ローンの本審査…1ヶ月
・着工から引渡し…5ヶ月
施工会社にいつまでに完成して引き渡しまで行えるかを相談するのも、家づくりの準備をする上でとても大切。
まとめ
家づくりの流れやおおよその期間を紹介してきました。
スムーズな家づくりをしたいなら、家族でしっかりと認識をすり合わせておくことをおすすめします。
間取りや設備を決める段階で決めるのも良いですが、前もって流れや期間をイメージしておくとスムーズに家づくりを行うことが可能。
認識違いで完成までに時間がかかってしまうというケースも多いので、トラブル回避のためにも譲れないポイントなどはあらかじめ相談しておきましょう。
快適な空間を実現した家づくりを目指したいと誰もが考えるもの。
しかし、理想を求めすぎると生活し出した時に不便だと気付く場合もあります。
おしゃれな暮らしに憧れを持つのは良いことですが、せっかく建てた家に後悔が残るのは非常に残念。
今回は、家づくりで後悔しないために注意して欲しい7つのポイントを紹介していきます。
陥りやすい失敗例を挙げていますので、家づくりの参考にしてみてください。
家づくりで後悔したこと7選
一般的に、子供が生まれるタイミングや、小学校に上がる時を狙って家づくりをする人が多い傾向にあります。
もちろん理由は人それぞれですが、家づくりをする目的は共通してこだわりのあるマイホームを建てたいというもの。
人生において大きな買い物の1つとして家づくりが挙げられるので、できることなら後悔のない家を建てたいのは誰もが思うものです。
1.リビング
2.収納
3.配線
4.資金面
5.日当たり
6.土地選び
7.水回り
上記7つのポイントごとにそれぞれチェックしていきましょう。
リビング
家族の時間が最も多く取れる場所がこのリビングなので、多くの人がとにかく広く面積を取りがちです。
広ければ広いほど快適に過ごせると考えている人が多い傾向にあるのですが、設計次第では冷暖房の効きが悪い場合が考えられます。
例えば空間が広すぎて夏場のクーラーが効きにくいや、天井を吹き抜けにしたリビングだと暖房が上に行って床付近が全然暖まらないというデメリットが生じることもあります。
広すぎるリビングは空調面で不便だと感じることが多く、光熱費が高額になる場合も。
広々とした快適なリビングにしたいなら、移動が自由にできる引き戸などの仕切りを設置するのもありです。
天井を吹き抜けにしたリビングにしたいなら、床暖房の設置も最適です。
収納
奥行きのある収納スペースを多く作ってしまうと手前に余計なスペースを生む可能性があるので、収納はあればあるだけ便利という考えは逆にデメリットになる可能性が考えられます。
階段下に収納スペースを作るところもありますが、元々持っていたもしくは新しく買った棚や収納ケースのサイズが合わなかったというケースもあります。
いつか役に立つからと、とにかくたくさんの収納スペースを確保しておきたい気持ちはありますが、後々使いにくさからデッドスペースになりやすくなる可能性があるのです。
逆に元々物が少ないからという理由で収納スペースを最小限にしていると、物が増えた時に後悔したという人も多い傾向も。
「どこに何を収納したいか」というのを明確にしておくのが家づくりのコツです。
配線
家づくりにおいて配線問題は、多くの人が後悔しやすいポイントだといわれています。
賃貸物件に住んでいた頃は、便利な位置に当たり前のように配置されていたコンセント。
住んだ後の家具配置など、設計の段階でしっかりとイメージしておかなければ家電を使う場所に制限が出ます。
・テレビ
・Wi-Fiルーター
・エアコンなど
上記以外にも日常で家電は必ず使うものなので、コンセントなどの配線まわりは特に重要視したいポイント。
コンセントの数はもちろん、設置したい場所もある程度イメージしておくのが重要です。
コツは先に家具の配置場所を決めると、コンセントの位置と数が割り出せます。
資金面
住宅の購入資金はもちろん、土地代などにも気を配りたいところ。
理想をある程度実現するためには、可能な限り多くの資金が必要となります。
・住宅の購入資金
・土地代
・住み出してからの生活資金など
住宅や土地の購入資金を意識し過ぎてしまい、実際に住み出してから生活が苦しくなったという人もいます。
借入金が多過ぎてローン審査に落ちてしまったり、住宅ローンの返済計画が甘かったりなどの失敗例が挙げられます。
資金面はとにかく予算とのバランスが重要。
住宅や土地の購入プランを考えている間に予算を大きくオーバーしてしまうことも考えられるので、購入資金にはある程度余裕を持たせることをおすすめします。
住み始めてからの税金面も発生しますので、しっかりと把握しておきましょう。
日当たり
間取りを考えた時に無計画で窓の位置を決めてしまうと、陽が当たり過ぎて厚くなり過ぎたり、逆に寒くなり過ぎたりしてしまう場合があります。
よくあるのが、1階に洗濯機やバスルームがあるのに2階にサンルームを設けるというもの。
これがデメリットしかないわけではないのですが、洗濯物を2階まで持って行く労力を考えるとサンルームは1階がおすすめ。
ただし、2階にサンルームを設けると干して取り込んだ洗濯物をそのまま2階の寝室などに運べるというメリットもあります。
家づくりの設計段階で生活動線を考えながら決めるのがおすすめです。
土地選び
地域によっては、印象が昼と夜で大きく変わってしまうところも存在しています。
昼間に土地探しをすることが多いのですが、日中の街の雰囲気は良かったのに夜になると人通りや街灯が少ないと感じることがあります。
人通りや街灯が少ないと防犯面でも不安を感じる人もいるので、土地探しをする際は昼夜どちらの確認もしておきましょう。
また、子どもがいる世帯は平日と休日の交通量も確認しておくことをおすすめします。
水回り
キッチンやバスルーム、さらにはトイレなど水回りについてももっとこうしておけば良かったと後悔する人に多い傾向にあります。
・脱衣所と洗面所を分ければよかった
・脱衣所をもう少し広く作ればよかった
・水回りに防音素材をあまり使っていないため、寝室まで音が響くなど
どうしても位置的に排水管の移動が難しい場合もあります。
その場合は、防音素材を使って音や振動をなるべく別の部屋に響かせないという工夫が必要です。
家づくりで後悔しないためのコツ
ポイントによって家づくりで後悔しないためのコツはいくつか存在しています。
持ち込みたい要素によっては生活が不便になる可能性もあるので、設計段階でコーディネーターなどに相談しながら決めることをおすすめします。
どれだけ念入りに相談して決めたところで、実際に住み始めてから気付くこともあります。
家づくりの準備をする際は、理想と生活動線を比較して考えて行くようにしましょう。
まとめ
家づくりで後悔しないために注意しておきたい7つのポイントを紹介してきました。
今回紹介したのはあくまでの1つの例に過ぎません。
家づくりで気を付けてほしい部分はまだまだたくさんありますが、後悔しやすいポイントを知っているのと知らないとでは大きく差が生まれます。
本記事を参考に、ステキで快適な家づくりをしていきましょう。
すまい給付金と住宅ローン控除の併用は可能か?気になっている方も多いのではないでしょうか?
夢のマイホームを購入後、新しい家具や家電などで新居を自分好みに彩りたいもの。
ですがかけられるお金には限度があり、ある程度制限しなければならないという問題に直面してしまうことが多いかと思います。
そんな時に役に立つのが「すまい給付金」という制度。
今回は、すまい給付金について詳しく解説していきます。
すまい給付金と住宅ローン控除は併用できる?
結論からいうと、この2つの制度は併用が可能です。
後ほどすまい給付金と住宅ローン控除について詳しく触れていきますが、どちらも住宅購入者が抱える負担を少しでも軽くするための制度です。
消費税という法が生まれた1989年から現在の2021年まで、増税が行われて住宅購入者の負担も大きくなりました。
住宅を購入する人が少なくなったため、もっと気軽に購入できるようこの制度が生まれました。
負担軽減を目的にした制度ですので、併用目的で利用する人は多い傾向にあります。
すまい給付金と住宅ローン控除を併用するときの2つの注意点は?
2つの制度を併用して利用は可能ですが、いくつか注意点があります。
1.制度毎に申請方法や条件が異なる
2.用意する書類も異なる
それぞれ確認して行きましょう。
制度毎に申請方法や条件が異なる
併用できる制度ではありますが、それぞれ申請方法や条件が異なります。
まず「すまい給付金」の申請方法や条件は以下の通り。
・床面積が50m2以上であること
・年収775万円以下(家族構成によって異なります)
・住宅ローンを利用すること(50歳以上かつ年収650万円以下であれば利用しなくても可)
・第三者機関からの検査が行われた住宅であること
・専門窓口に直接申請、もしくは郵送
次に「住宅ローン控除」の申請方法や条件は以下の通り。
・購入物件に自分が住むこと
・10年以上のローン返済期間を設ける
・住宅取得の日から6ヶ月以内に購入物件に引っ越しをし、なおかつ各年の12月31日まで継続して住み続けること
・床面積が50平方メートル(15.13坪)以上で、なおかつ居住用面積が1/2以上であること
・合計所得金額が3,000万円以下であること
・住宅ローン控除を利用する場合は、必ず確定申告を行わなければならない
すまい給付金や住宅ローン控除に関する情報は、国土交通省の専用ホームページにてより詳しく紹介しています。
現時点で各制度を検討している人は1度チェックしておくことをおすすめします。
用意する書類も異なる
申請方法が異なるということは、用意しなければならない書類も異なるもの。
一般的には以下3点が必要になることがほとんどです。
・収入証明証
・住宅性能証明証
・住宅ローンの利用状況が分かる書類など
事前にそれぞれの書類がどこで入手できるかも把握しておくと、後々スムーズに物事が運びやすくなります。
住宅ローン控除とすまい給付金の給付金の違い
前提として、どちらも条件を満たしてさえいれば併用して利用できる給付金制度です。
違いを把握し、少しでも購入した物件にお金をかけられるようにと作られた制度なので上手に利用していきましょう。
住宅ローン控除とは
住宅ローン控除とは、住宅を10年以上のローンを組んで購入した人、もしくはリフォームをする人のどちらかに該当した人を対象としたのが、この住宅ローン控除という制度です。
条件は先ほど挙げた通りなのですが、リフォームに関しては工事費用が100万円以上することが前提になります。
1%相当額の住宅ローン残高を所得税から控除し、そこから控除しきれなかった差分(税金)は翌年の住民税から控除されるのです。
優先的に住民税や所得税から控除されるので、年収が多くなればなるほど還付金の受取額が多くなるというメリットを持っています。
すまい給付金とは
すまい給付金とは、住宅購入者の所得に応じて現金で給付される制度のこと。
住宅ローン控除では所得が多い人が比例して、還付金が多くなるというものでした。
すまい給付金の場合だと、所得が少ない人であればあるほど多く給付金が受け取れるというものです。
住宅ローン控除とすまい給付金の申し込み方法
住宅ローン控除の場合は初年度のみ確定申告を行わなければなりません。
・住民票(写し可)
・住宅ローンの残高証明書
・源泉徴収票
・登記事項証明書、または売買契約書
上記4点は新築物件になりますが、中古物件だと以下3点の中からいずれか1点必要になるので注意してください。
・既存住宅性能評価書
・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書
・耐震基準適合証明書
すまい給付金の場合は以下5点を用意してすまい給付金のホームページから申請書をダウンロード、もしくは窓口に行って申請してください。
・住民票(写し可)
・課税証明書(住民税)
・登記事項証明書(謄本でも可)
・住宅ローンの金銭消費貸借契約書
・不動産売買契約書(工事請負契約書でも可)
まとめ
すまい給付金と住宅ローン控除の併用は可能かどうかを解説していきました。
2つとも申請手続きが必要なのでやや手間だと感じますが、建物にかけられるお金が増えるので申請を選択肢として入れておきたいですね。
さらに、併用可能な制度でもあるので、検討している人は条件などを確認の上上手に利用してくださいね。
住宅ローンにはさまざまな制度が存在しており、その中の1つに「つなぎ融資」というのが挙げられます。
住宅ローンを組む際に利用する制度なのですが、言葉は聞いたことあるけれどどういったものなのか分からないでいるという人はかなり多いもの。
今回は、つなぎ融資について詳しく解説していきます。
つなぎ融資とは?
そもそもつなぎ融資とは、新しく建てようとしている住宅が完成するまでの資金を一時的に融資するという制度です。
新規に住宅を購入したり建築をしたりする際に住宅ローンを組むわけですが、着工金や上棟金など完成までにかなりの資金が必要になります。
融資を受けるまでにいくつか制限はあるものの、住宅ローンの審査が通って金融機関から融資の内諾を得ていればつなぎ融資は可能です。
住宅ローンを組んでつなぎ融資を利用するには?
上記でも触れましたが、住宅を新しく建てるためには資金の準備が必要です。
住宅ローンの融資金は、売主から買主に完成した住宅が引き渡される時に買主の口座に振り込まれます。
後ほど詳しく解説していきますが、工事費用などといった注文住宅に必要な資金が準備できないという人は多いもの。
融資を受けるには、住宅ローンの審査が通って金融機関から融資の内諾を得ていて、なおかつ土地取得資金や建物建築資金に限られます。
つなぎ融資が必要になるのはいつ?
多くの人たちがつなぎ融資を利用しているものの、全ての条件下で融資が必要になるとは限りません。
基本的につなぎ融資を受ける人の多くが、注文住宅を検討している人が多い傾向にあります。
・土地代金
・着工金
・上棟金など
これらに利用されている方がほとんど。
ハウスメーカーや工務店にもよりますが、一般的に上記の支払いはそれぞれ3回に分けて支払うと定められていることが多い傾向にあります。
どれも住宅ローンが実行される前に支払うため、ある程度の資金が必要です。
つなぎ融資の仕組み
条件やケースはさまざまですが、今回は土地探しをして注文住宅を購入するまでの流れで紹介していきます。
まずは土地を探すため、ハウスメーカーや工務店に依頼をして注文住宅の契約を行います。
この時住宅ローンだと工事費用などの支払いに間に合わないことが多いため、契約段階でつなぎ融資を検討している人が多い利用するのです。
返済方法を提示されるので、以下2つのパターンから自分に合った返済方法を選択してください。
1.毎月利息のみを返済し、元金分は住宅ローン支払い時に返済
2.住宅ローンの支払い時に、利息と元金を一括で返済
つなぎ融資による借入れは、住宅ローンの融資金でどちらも住宅が引き渡された段階で清算します。
先ほども触れた通り、あくまでも土地探しから注文住宅を購入するまでの仕組みです。
ケースによってつなぎ融資の仕組みは異なるので、詳しくはハウスメーカーや工務店と相談してみてください。
つなぎ融資を利用する流れ
手順
内容
1.住宅ローン申込及び審査
・申し込み後、各金融機関の融資担当者へつなぎ融資を希望する旨を伝えてください。
・その際に希望者の年収や、建築予定の土地及び建物などについて住宅ローンの審査が行われます。
2.つなぎ融資の申込書提出
・審査通過後、各金融機関からつなぎ融資の申込書が郵送されますので、記入後速やかに返送しましょう。
※審査が通らなかった場合はこの限りではありません。
3.つなぎ融資の審査及び契約手続き
・審査承認となったら、融資実行日などの契約条件を各金融機関の融資担当者と打ち合わせに入ります。
・説明内容に納得したら、契約の手続きへ移行します。
4.つなぎ融資実行
・土地に対して融資をした金融機関が第一順位となる抵当権を設定します。
・つなぎ融資実行後は、建物が完成して住宅ローンが融資実行されるまで毎月利息のみ返済していきます。
5.つなぎ融資返済
・住宅完成後、住宅ローンの契約及び融資実行の手続きをします。
・完済段階で建物にも第一順位となる抵当権を設定します。
・つなぎ融資完済後は、決められた額の住宅ローンを返済していきます。
つなぎ融資を利用するまでの流れは、ざっと上記の通り。
第一順位の抵当権とは、債務者(融資を受ける人)が債務不履行の場合に目的物から優先弁済を受けられる権利のことです。
第一順位ですから、その名の通り融資をする金融機関が1番目の抵当権を握っています。
金融機関側は融資をする上で優先的に抵当権が付けられるので、住宅関連で融資を受ける人は必ず条件として提示されます。
つなぎ融資の利用する際のポイント
つなぎ融資利用のポイントは、大きく分けて以下の7つ。
1.住宅ローンの金利と比べてつなぎ融資は割高
2.つなぎ融資には諸々諸費用が発生する
3.つなぎ融資には限度額がある
4.住宅ローン実行時には完済していなければならない
5.つなぎ融資のみの利用は基本できない
6.基本的に住宅ローン控除がつなぎ融資には適用されない
7.予定していた住宅の完成日が遅れると利息が増える
それぞれ確認していきましょう。
1.住宅ローンの金利と比べてつなぎ融資は割高
着工金
金利
着工~引渡
借入期間
金額
1,000万円
2.6%
365日
90日
64,110円
上棟金
金利
上棟~引渡
借入期間
金額
1,000万円
2.6%
365日
60日
42,740円
この表では1つの例として利息金額を算出したものです。
特に重要なのは金利と借入期間で、事前にこの2つを把握しておけばどのくらいの利息額になるから目安として計算が可能です。
表で紹介した着工金と上棟金を合わせると106,850円となるので、住宅ローンに比べてつなぎ融資の金利が高くなることは覚えておいてください。
2.つなぎ融資には諸々諸費用が発生するつなぎ融資には、利用するにあたって諸々の諸費用が必要になります。
1.印紙税
2.住宅融資保険料
3.団体信用生命保険
4.事務手数料
主に上記4つは一般的にかかるといわれているのですが、金融機関によっては印紙税以外の3つが異なる場合があるのでよく相談しておきましょう。
3.つなぎ融資には限度額がある
上限がなく、希望金額を申告すればその額を融資してくれるということはありません。
最大何万円と提示しているところや、借入額は住宅ローンと同じ金額でなければならないなど金融機関によって異なるのでつなぎ融資を利用する際に確認はしておきましょう。
また、つなぎ融資を数回に分けて利用を考えている人は、分割回数や1回あたりの融資金限度額を設けている場合があります。
事前に融資担当者から説明をされることが多いですが、念のため確認はしておいた方が安心です。
4.住宅ローン実行時には完済していなければならない
つなぎ融資を利用するまでの流れでも紹介しましたが、住宅ローンは住宅が完成して引き渡された段階で融資が実行されます。
そのため、住宅ローンの融資金でつなぎ融資を一括で完済しなければならないのです。
完済する段階で事務手数料や印紙税などといった諸々の諸費用も一緒に精算していきます。
5.つなぎ融資のみの利用は基本できない
つなぎ融資だけの利用はできないので、住宅が完成するまでの資金を一時的に立て替えてほしいと考えている人は、住宅ローンの融資の承認を得ている必要があるのです。
そのため、つなぎ融資の利用を検討している場合は必然的に住宅ローンの融資をするのが前提となります。
ですが、銀行ではなくノンバンクならつなぎ融資のみの利用も可能だったりします。
ノンバンクは融資に特化した金融機関なので、借り入れだけにスポットを充てると大して差はありません。
知名度はまだまだ銀行に比べて劣ってはいるものの、1つの選択肢として検討してみてくださいね。
6.基本的に住宅ローン控除がつなぎ融資には適用されない
住宅ローンありきのつなぎ融資ですから、基本的につなぎ融資は住宅ローン控除の対象としては認められません。
なぜなら住宅が完成するまでの「つなぎ」であり、返済は必須となるからです。
ただし、住宅ローンの一定条件を満たしていれば住宅ローン控除は可能です。
条件などに関しては、融資を受ける金融機関に相談してみましょう。
7.予定していた住宅の完成日が遅れると利息が増える
つなぎ融資は基本的に注文住宅を検討している人が利用することが多い融資制度なのですが、住宅の引き渡し完了までの期間に相当する利息が発生します。
ですが、万が一何かしらのトラブルで予定していた完成日を過ぎてしまう場合は、支払利息が増える可能性も。
スケジュール通りに工事を進めて行くのは前提ではありますが、借入可能な期限が事前に設定されていることも考えられますので注意が必要です。
まとめ
つなぎ融資の仕組みや、利用する際の注意点などを紹介してきました。
つなぎ融資だけでなく住宅ローンもですが、無理のない計画的な資金計画を立ててから利用することをおすすめします。
融資額は返済していかければならないものではありますが、無計画で進めると後々トラブルに繋がる可能性も。
借入金額の条件などを制限されているケースも多いため、どうしても利息が高かったり諸費用が発生したりしてしまうもの。
住宅完成後、無理のない返済が可能か。
自身の収入やこれまでの貯金などを考えた上で、つなぎ融資を検討してみましょう。