注文住宅における窓の種類は?間取り別の選び方や失敗しないコツも解説
この記事では、注文住宅で使われる窓の種類について解説していきます。
注文住宅は、窓の選び方によって家屋内と外観の印象が大きく変わります。
リビングやキッチン、寝室といった場所は、換気や採光などのポイントを押さえて窓を選びましょう。
この記事では、注文住宅を建てる際に押さえておきたい窓の種類と、選び方について解説します。
これから注文住宅を建てる予定がある人は、ぜひ最後までお読みください。
【この記事でわかること】
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Contents
注文住宅で一般的に使われる窓の種類8選
この章では注文住宅で一般的に使用される窓の種類と特徴について解説します。
- すべり出し窓
- 上げ下げ窓
- 掃き出し窓
- FIX窓
- 引き違い窓
- スリット窓
- 天窓(トップライト)
- 出窓
窓選びは、建てた家での日常生活に直結するため、ポイントをしっかり押さえましょう。
すべり出し窓
すべり出し窓は、住宅に多く使われる窓で、取手を押し出すか引くことで開閉できる窓です。
横に開くタイプもあれば縦に開くスクエアタイプもあるため、多くの種類の中から家に合った窓を選べます。
特に縦すべり出し窓は、窓の正面以外の風を取り込むことに適しているため、家の通気性が格段に向上します。
すき間も少ないので、気密性が高い点でも優れているといえるでしょう。
上げ下げ窓
上げ下げ窓は、窓が上下に入れ違いとなっていて、下側から上に窓を持ち上げて開ける窓です。
シンプルなデザインのため、頻繁に開閉しない窓によく使われるタイプだといえるでしょう。
掃き出し窓
掃き出し窓は、リビングなどに設置される、サイズが床から天井まである窓です。
床のホコリや汚れを庭に向けて掃き出すことから名づけられており、人の出入りや頻繁に換気する場所に設置されることが多く見られます。
FIX窓
FIX窓とは、開閉しない窓のことです。FIXとは「固定する」ことを表します。
天井窓や吹き抜けの上部にある窓に使われることが多く、採光するための窓として使われます。
引き違い窓
引き違い窓は、居室からベランダへの出入口によく使われます。
掃き出し窓と使われ方は似ていますが、主にリビング以外の居室に使われる窓が「引き違い窓」と呼ばれます。
スリット窓
スリット窓は、細長く開閉できないタイプの窓です。
防犯性とデザイン性が高いため、玄関やリビングに設置することが多いといえるでしょう。
天窓(トップライト)
天窓は、FIX窓を天井に設置した場合に呼ばれることの多い呼び名です。
ただし、採光と換気の両方をこなすために開閉タイプとするケースもあります。
出窓
出窓は、部屋側がカウンターになっており、外側に「出っ張っている」窓です。
カウンター部分が小物の置き場になるためデザイン性が高く、収納箇所が増える効果もあります。
窓自体は開閉しないタイプも開閉タイプも採用でき、自身に合ったタイプを選べます。
【間取り別】注文住宅の窓の選び方
この章では、注文住宅を建てる際に、家屋内の場所に応じた窓の選び方について解説します。
- 階段・廊下
- リビング・ダイニング
- キッチン
- 寝室
- 浴室
- 子供部屋
窓はデザインで選ぶことも重要ですが、間取りに適した選択をすることで、より効果的に窓を使えます。
そのため、この章で解説する使用方法を押さえておきましょう。
階段・廊下
階段や廊下には、少し高い位置に設置するFIX窓やスリット窓がおすすめです。
なぜなら、階段や廊下は外部からの目線にさらされないようにしつつも、採光できる窓を選択する必要があるからです。
リビング・ダイニング
リビングとダイニングは、掃き出し窓や開閉タイプのすべり出し窓がおすすめです。
なぜなら、リビングとダイニング採光に加え換気しやすい窓を選ぶことが重要であるからです。
掃き出し窓だけではなく、開閉タイプのすべり出し窓を複数の個所に設置して、風の通り道を確保しましょう。
キッチン
キッチンには、横に長いFIX窓や天窓がおすすめです。
なぜなら、北側に設置する家が多くて暗くなりがちであるからです。
横に長いFIX窓や天窓を設置し自然光が常に入る設計にしましょう。
寝室
寝室には、引き違い窓とすべり出し窓が良いでしょう。広さに余裕があれば出窓もおすすめです。
寝室は引き違い窓とすべり出し窓採光と換気が重要となる部屋です。
そのため、引き違い窓とすべり出し窓を風が通るように設置し、広さに余裕があれば出窓を設置することで広い空間を演出できます。
浴室
浴室には、上げ下げ窓を設置しましょう。
浴室は、一般的に一箇所しか設置できないうえに、とにかく早く換気できる窓と防犯性に優れた窓を設置することが重要です。
そのため、換気しやすさと防犯性の両方に優れている上げ下げ窓が良いでしょう。
子供部屋
子供部屋には、開閉しない天窓と引き違い窓が良いでしょう。
子供部屋にはなるべく自然光が多く入り、換気しやすい間取りを設計したいという人は多くいます。
天窓と引き違い窓はその両方を兼ね備えています。
また、寝室と同じく出窓を設置すると、収納スペースが増え、部屋を広くすることが可能です。
注文住宅の窓で失敗しないコツ
注文住宅を建てる際には窓の選択が重要なため、選択するうえでの注意点を押さえておかなければなりません。
そこで、この章では注文住宅の窓で失敗しないコツについて解説します。
- 外観とのバランスを意識する
- 間取り図では見えない採光や通風も考慮する
- 隣地の窓や換気扇の位置も把握しておく
- 家具や電化製品などの配置を考慮する
- 防犯面を考慮する
順番に確認していきます。
外観とのバランスを意識する
家の採光と換気に重点を置くことは重要です。
ただし、導入した結果イメージした外観にならなかったという失敗事例もあります。
特に、出窓やスリット窓は外観に大きな影響を与えるため注意が必要です。
間取り図では見えない採光や通風も考慮する
間取り図には、光や風の通り道が反映されていません。
実際の自然光の入り方や風通しは、設計士に確認する必要があります。
そのため、自分が気に入った窓だけを選定するのではなく、導入後の採光と風の通り道も考慮して検討しましょう。
隣地の窓や換気扇の位置も把握しておく
図面上では全てイメージ通りだとしても、建築予定地の周辺状況によっては計算通りの採光と換気にならないこともあります。
特に、隣地の窓や換気扇、室外機などが干渉する場合、折角設置した窓が開けられないという事態にもなりかねません。
そのような事態を防止するためにも、建築予定地の周辺環境は必ずチェックしましょう。
家具や電化製品などの配置を考慮する
窓を選ぶ前に、家具や電化製品などの配置を決定しておくのがポイントです。
なぜなら、家具の位置によって採光や換気に大きく影響が出るからです。
イメージ通りの空間にするためにも、家具や電化製品の配置に注意する必要があります。
防犯面を考慮する
窓の数が増えるほど、光は入りやすくなり換気しやすくなりますが、防犯性を下げてしまいます。
そのため、全ての窓を開閉するのではなくFIX窓を選択したり、高所に天窓を設置したりなどの工夫が必要です。
注文住宅における窓の開け方をシミュレーション
この章では、注文住宅における窓の開け方について、7月〜9月の7時〜23時の間で検証したシミュレーション結果を解説します。
どのタイミングで窓を開けるべきかをポイント解説するため、住んだあとの参考にしてください。
なお、開けないと決めた時期は窓を閉め、エアコンの使用をおすすめします。
7時~11時 |
11時~19時 |
19時~23時 |
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7月 |
下旬以外は開ける |
上旬のみ開ける |
下旬以外は開ける |
8月 |
下旬のみ開ける |
開けない |
上~下旬全て開ける |
9月 |
上~下旬全て開ける |
※参考: 窓の開け方提案シート|DFG×LIXIL
上記の表からもわかる通り、猛暑となる7月下旬〜8月はなるべくエアコンを使い、気温が低い時間帯に窓を開けると効果的です。
ただし、昨今は早朝でも30度を超えることもあるため、気温を確認しながら窓を開閉しましょう。
注文住宅の窓は種類ごとの特徴を把握しよう
注文住宅は、窓の選択で採光性や風通しが決まります。
そのため、この記事で解説した窓の特徴や使用方法の把握が重要です。
建匠では、エリアに合わせた窓を提案しており、住んだあとに快適な住環境となる家を提供しています。
「採光や換気で後悔したくない」という方は、ぜひ建匠までお問い合わせください。