窓が少ない家のメリットとは?デメリットや建築する際のポイントも解説
2022年現在では、あえて窓を少なくした家も増えてきています。
これから家づくりを始める方の中にも、マイホームは窓を少なくすべきか悩む方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、窓が少ない家のメリット・デメリット、建築する際のポイントについて解説します。
「家全体の窓が少なくても大丈夫なの?」「窓が少ない家って暮らしやすいの?」といった疑問を持つ方は、ぜひ最後までお付き合いください。
Contents
窓が少ない家のメリット
近年人気になってきている、窓が少ない家のメリットについて解説します。
- スタイリッシュな外観になる
- 耐震性能が上がる
- 省エネに繋がる
- プライバシーが守られる
- 費用削減になる
窓が少ない家には、上記5つのメリットがあります。順番に見ていきましょう。
スタイリッシュな外観になる
窓の少ないメリットの1つに、スタイリッシュな外観になる点が挙げられます。
2022年現在、シンプルモダンな外観が流行しています。あえて窓をアクセントとして少なく配置するシンプルな外観が、スタイリッシュな印象を与えるでしょう。
耐震性能が上がる
2つ目のメリットは、耐震性能が上がることです。
窓が少ないということは、家の壁が多いということになります。
そのため、建物の耐力壁を増やしやすくなり、耐震性能を上げることが可能です。
耐力壁とは、筋交いや面材など建物を補強するものを指します。
ただし、耐力壁を増やして耐震性能を高める場合、費用面もその分プラスになるので注意しましょう。
省エネに繋がる
3つ目のメリットは省エネに繋がる点です。
窓が少ないため、室内の冷気や暖気が外に逃げにくくなります。
また、外気も室内へ侵入するスペースが少なくなるので、冷暖房効率が良くなって省エネに繋がるでしょう。
断熱材が入っている壁の面積も広いので、断熱性能も格段に上がります。室内の冷暖房効率も高められるので、省エネにつながるといえるでしょう。
プライバシーが守られる
窓が少ないことで外からの目線が入りにくく、プライバシーが守られやすいというメリットがあります。
人通りの多い場所に家を建てると、プライバシー面に配慮した結果、リビングに大きな窓を設けても日中も窓を閉めて過ごすという方も多いのではないでしょうか。
窓の少ない家なら目線を気にせずに過ごせるので、快適に暮らせるでしょう。
費用削減になる
最後に解説するメリットは、費用削減になる点です。
窓を1枚増やすだけでも、数十万円近くの費用がプラスになります。
窓は最低限度に抑え、浮いた分の費用を自分のこだわりの設備や内装デザイン、外構工事などに使えるので、その点も窓の少ない家のメリットといえるでしょう。
窓が少ない家のデメリット
窓が少ない家には、メリットが多くある反面、デメリットも存在します。
- 室内が暗くなりやすい
- 風通しが悪くなりがち
これから家づくりを検討している方は、メリットだけでなく欠点もしっかりと確認して自分達のライフスタイルに合っているかどうかを見極めましょう。
室内が暗くなりやすい
窓を少なくすると、必然的に室内が暗くなりやすいといえるでしょう。
なぜなら、太陽光が室内に入るスペースが少ないからです。
また、窓が少ない家であっても、以下のように建築基準法(※)で決められた基準以上の採光を確保しなければなりません。
【居室の採光及び換気】(第二十八条) 住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては七分の一以上、その他の建築物にあつては五分の一から十分の一までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。(一部抜粋) |
※引用:e-Gov法令検索「建築基準法」
上記のように、基準をクリアするためには居室の床面積の1/7以上の窓を確保しなければなりません。
したがって「窓の少ない家にしたいが、室内が暗くなるのは好ましくない」という方は、吹き抜け・天窓などを設けて、上から太陽光を室内に取り入れるような間取りの工夫が必要です。
風通しが悪くなりがち
採光と同様に、窓が少ないと風通しも悪くなりやすいです。
外の風をうまく取り入れて、室内を通り抜けられるように風の流れ道はしっかりと確保した設計をしてもらいましょう。
窓が少ない家を建築する際のポイント
これからマイホームを建てる方で、窓の少ない家を検討している方は、以下で解説するポイントに気をつけながら設計してもらいましょう。
- 紫外線や熱の出入りを考慮する
- なるべく間仕切りを減らす
- トリプルガラスの窓を採用する
順番に解説していきます。
紫外線や熱の出入りを考慮する
窓が少ない家は、太陽光が入るスペースが少ない分、紫外線や熱の出入りが少ない点が嬉しいポイントです。
ただし、窓が少なくても太陽光を室内に取り入れるため、吹き抜けで上部に大きな窓を配置したり、天窓で採光を確保したりなどのプランを検討する場合は、紫外線や熱の出入りに考慮しましょう。
吹き抜けや天窓があれば、窓の少ない家でもしっかりと太陽光を取り入れて冬は室内を温めることができます。その反面、夏の暑い熱気も侵入しやすく紫外線も入るため、紫外線防止対策が必要です。
窓ガラスには紫外線を遮るガラスや、日射遮蔽型のガラスなどがあるので、夏の日差しが入りやすい窓や西日が強く当たる窓にはこれらを採用し、夏は涼しく冬は暖かい家にしましょう。
なるべく間仕切りを減らす
先述したデメリットの1つである、室内が暗くなりやすい点は家の中の間仕切りをできる限り減らすことで日光の入らない暗い部屋を減らせます。
例えば、吹き抜けを作り2階の廊下を繋げるだけで十分室内が明るくなり、吹き抜けによって縦の空間も広がるので開放的な空間を作り出せます。
トリプルガラスの窓を採用する
窓の少ない家は壁が多いので断熱性能も高くなりやすいですが、さらに断熱性能を上げるならトリプルガラスの窓の採用をおすすめします。
「トリプルガラス」とは、3枚のガラスの間に2層の空気層のあるガラスのことを指します。2枚のガラスでできているペアガラスよりも断熱性能が高く、室内の冷暖房効率を上げて省エネに繋がるでしょう。
建匠の「極断熱の家」は、トリプル樹脂サッシを標準仕様として採用しています。
また、魔法瓶のように保温性の高い家を実現するため、耐火性が高くシロアリやゴキブリなどの防虫忌避効果も発揮する、最高級断熱素材も標準仕様です。
これにより、数値が小さいほど断熱性能が高いことが証明されるUA値が「0.46」と、国の高断熱基準「0.87」を大幅に上回った数値を出しています。
冬は暖かく、夏は涼しい快適な住空間を実現したい方は、建匠「極断熱の家」をぜひご検討ください。
窓が少ない家にするなら日常生活を考慮しよう
窓が少なくてスタイリッシュでモダンな家にしたい場合、日当たりや風通しなど生活する上で気になる部分に注意しましょう。
また、窓を少なくして吹き抜けなどで太陽光を取り入れる構造は、非常に難しい設計といえるでしょう。
建匠では、このような難易度の高い吹き抜けを活用した家づくりが得意です。また、中庭や壁に反射させて家の中に光を取り込む家や2階リビングなど、太陽光が入りづらい日当たりの良くない土地でも日当たりの良い間取りを設計するのも得意分野です。
「日当たりの良い家にし、窓の少ないスタイリッシュな家にもしたい」という方は、ぜひ一度、建匠へご相談ください。